Boys, be ambitious!(少年よ、大志を抱け!)
先週の土日を利用して、東京方面に出掛けてきた。
目的は、
・川崎市の若宮八幡宮で開催される「かなまら祭り」の一般参賀、
・栃木県「まろに☆え~る」メンバーの特別住民票取得、
・バイト同期仲間らとの飲み会(通称「城南会」)への参加 などなど。
自分で言うのも何なんだが、土日の2日間で消化するには盛りだくさんの内容だ。
(実際のところはやはり消化しきれず、月曜も足して3日間で消化しました(笑))
そんな旅の道中で、面白い人々との交流があったので、それをまずは記事に書いていきたいと思う。
今回は、旅の2日目(4月1日(日))の夜、東北自動車道の下り、佐野SAで出会った二人の若者のことである。
「かなまら祭り」の面掛行列の見学で思いのほか時間を消費してしまった関係で、「まろに☆え~る」の特別住民票取得を明日4月2日(月)に延期しようと考えた私は、佐野SAでその晩、車中泊することにした。
時間は、夜の22時すぎだったであろうか。
車で仮眠中、ふとトイレに行きたくなって目を覚まし、車の外に出た自分の目に、目的地の紙を掲げたヒッチハイカーらしき若者2人の姿が飛び込んできた。
最初は、(こんな夜中でも、ヒッチハイクなんかしている人がいるんだなぁ…)ぐらいにしか思わなかったのだが、そこは明日の朝まで時間を持て余している人間である。
(こんな寒い中、ヒッチハイクで頑張っている人間がどんな人物なのか、ちょっと興味があるな。ヒマだし、話しかけたら、いい時間つぶしになるかもな(笑))
ということで、ホットの缶コーヒーを手土産に、彼らに思い切って話しかけてみることにした。
(突然、恰幅のよいおっさんが近付いていったから、最初は驚かしてしまったことだろう。ごめんな~。)
「こんばんは、ヒッチハイクですか? 寒い中、大変でしょう。ホットの缶コーヒー、よかったらどうぞ。」
「あ、ありがとうございます! コーヒー、いただいていいんですか? いただきます! ボクたち、ヒッチハイクで仙台を目指しているんです。」
とまぁ、概ねこんな感じで最初は会話が始まっていたと思う。
暗かったので最初はよく分からなかったが、いざ近くで話をしてみると、想像以上に若い(気がする)。
(どうも大学生にしちゃ若いなぁ…。ヒッチハイクにもあまり慣れてない感じもするし…。)
思い切って年を尋ねてみると、2人とも、何とこの春に高校を卒業したばかりというではないか!(そりゃあ、若く感じるはずだわな…)
「せっかくだから、メシ(夜食)をごちそうするから、食いながら少し話を聞かせてくれないかい?」
2人は警戒しているのか、最初は戸惑っていた様子だったが、タダ飯という誘惑に負けたのか、素直に私についてきてくれた(笑)。
まずは食事で腹いっぱいになったところで、お互いに簡単に自己紹介をして、色々な話をした。
画像の向かって左側の彼は、この5月から語学留学に出て、その後はワーキングホリデーや大学への編入学などを考えているという。
向かって右側の彼は、4月から仙○大学体育学部に進学して、ゆくゆくはアスレチックトレーナーを目指しているという。体格がいいと思ったら、陸上競技の経験者といったことも話してくれた。
話した内容は、ざっと以下のとおり。
外国語(英語)の運用能力について、全国縦断の話、海外旅行体験談、ヒッチハイク体験談と笑い話、「進め電波少年」の一企画だった「猿岩石のユーラシア大陸縦断ヒッチハイク」について、この週末にあった「かなまら祭り」も含めた日本文化について、などなど。
自分は職務上、多くの若者と接する機会があるが、話を進めていくと、2人ともこの歳で随分としっかりしているなという印象を受けた。
就職の際の「学歴フィルタ」について気にしているようだったが、この2人については、自分のような見ず知らずの人間ともすぐに打ち解けて、うまくコミュニケーションを取れる力がある(←この力は生きていくうえで、学歴なんかよりも遥かに大きな武器である)ので、このまま色々な経験を積んで成長していけば、就職活動をする頃にはかなりイイ線まで行っているのではないだろうか。
(もし、このブログを見ていたら、自信を持って今後も精進してほしいなーと思います。)
しかし、今は携帯も持っているとはいえ、男二人でのヒッチハイクならば大丈夫だろうと、未成年者二人だけの旅行にGOサインを出した2人のご両親も結構なおおらかさをお持ちというか、寛容だよなぁ…と思ってみたり(爆)
で、1時間半ほど、話に花を咲かせたところで、いったん解散することに。
せっかくなので、目的地の紙を広げているところを記念に撮らせてもらいました。
(この時間でも、キミたちは元気だよね…。若さってうらやましいわー)
自分は引き続き車内で仮眠を取る予定だが、彼らはトラックドライバー辺りを捕まえて、ヒッチハイクを続ける予定らしい。
「明日の朝、またここ(佐野SA内)で会わないことを祈るよ。」
(→誰かしらの車で、上手いことヒッチハイクできていることを祈ります!)
「もしヒッチハイクがダメだったら、また一緒に朝メシでも食べよう(笑)」
と約束して別れたのであった。
…その後も、彼らは寝ずにヒッチハイクを続けていたらしいが、深夜の時間帯は交通量がガクンと減り、人の往来が全くなくなってしまい、失敗に終わったとのこと。
ただ、朝方(午前6時ごろ?)になって交通量が再び増え始め、声を掛けてくれる人もちらほら増えてきたので、何とかこの朝の人が多いタイミングで、次のヒッチハイクの車を見つけたい!と意気込んでいた。
翌朝7時ごろ、トイレに行った際に出会った、目にクマを作って、やや憔悴気味の2人がそんなことを話してくれた。
で、自分がトイレを済ませて戻ってくると、その数分間のうちに、2人を乗せてくれる次の車が無事に見つかったとのこと。
(声を掛けてくれた相手は初老の男性ドライバーだったらしい。)
「良かったじゃない!」と声をかけて、出発していく軽自動車と彼ら2人を私は見送り、心の中でエールを送るのだった。
“Boys, be ambitious!”(少年よ、大志を抱け!(さようなら!))と。
自分も、学生時代は「旅打ち」と称して無茶な一人旅をしたり、夜の海岸でひとり物思いに耽(ふけ)ったりとかしていたので、ヒッチハイクとかしている青年とか見ていると、どんな人なのかと声を掛けたくなるんですよね。
ヒッチハイクは、誰もが知っているし、誰もがやろうと思えば出来る。しかし、誰もがやろうとしないそのことに、敢えて挑戦する人間というのは、やっぱりスゴいです。
世の中そんなに甘くはないし、つらいとき、大変なときもあるかと思いますが、彼らがこのヒッチハイクで得た経験とか大事にしてくれたらいいなーと思いました。
(後日談)
その日の昼頃に途中経過の連絡(安達太良SAに到着して、仙台行きの車をこれから探す旨)が、また、翌日になって無事仙台に着いたことと改めての御礼のメールが送られてきた。
自分がしたことと言えば、コーヒーとメシをおごったことぐらいなのにねぇ(爆)
社会人でもなかなか最初はできない、「報告・連絡・相談(いわゆる、ほうれんそう)」がしっかりできる、律儀でいい子たちだなぁと感心しました。
自分がもし会社の人事だったら、青田買いで内定を出して、就職をあっせんするんだけどなぁ(笑)