日々是精進by馬人おぢさん

アラフォー、競馬をこよなく愛する量産型おっさんの日記です

市民ご用達のケーキ、シュークリーム~欧風洋菓子 ローリエ(山形県山形市)

ちょっと前の新聞記事になるが、実に興味深くて強く印象に残ったものがあった。

まずは下の新聞記事(抜粋)をご覧いただきたい。


山形市がシュークリーム等の洋生菓子支出で日本一に!
  手土産を持つ文化が背景にある!?

 

山形市の人はシュークリーム好き?> 

総務省が県庁所在地と政令市計52市を対象に実施している家計調査の品目別ランキング(2013~15年平均)で、シュークリームなどの「他の洋生菓子」の支出額が最も多い都市に今年初めて、山形市が躍り出た。

 

洋菓子で有名な神戸市を抑えての堂々の日本一。地元関係者は「意外な結果」とふに落ちない様子だが、どうやら街の歴史や生活習慣などが関係しているようだ。

 

山形市が1位になったケーキやプリン以外の「他の洋生菓子」は、シュークリームエクレアが主な対象商品。
山形市の支出額(1万639円)は、全国平均の1.47倍だった。


12年は7位

山形市は、12年公表分(09~11年平均)が7位。13年に3位となり、14、15年は2位までランクを上げた。
この結果に、山形県洋菓子協会の担当者は「なぜ山形市がトップなのか見当が付かない。どんな要因があるのか…」と首をかしげる

 

菓子店の受け止めはどうか。山形市の老舗洋菓子店「ローリエ」は、3段のショーケースのうち2段に210円のシュークリーム、エクレアが並ぶ。多い日は、400~500個が売れる人気商品だ。


贈答用?来客用?> 

平日はスーツ姿の買い物客が目立つ。「お使い物で買っていく人が多い」と店主の伊藤孝一さん(76)。

 

調査した県統計企画課の担当者も「確かに調査票の用途欄は贈答用や来客用の記述が多数を占めた」と話す。

 

贈答用の需要が多いとの見立てに、米沢栄養大の斎藤寛子助手は「山形藩時代の文化の名残」と推察。「城下町は元々、茶菓子を土産として持参する習慣があった」と説明する。

斎藤さんは営業形態の変化の影響も指摘し、「昔は和菓子店だったが、店主の代替わりを契機に洋菓子を扱ったり、くら替えしたりするところも多い。その過程で洋生菓子に波及したのではないか」とみる。

河北新報の記事より抜粋。一部編集済み)

 

 

自分が思うに、山形の人たちというのは、特にお茶を飲みながらの小話というのが好きな人種だと思う。

元は、米やさくらんぼ、ラフランス、りんご、だだちゃ豆など農業が盛んな、お土地柄である。

農作業の合間(だいたい2時間に1回ぐらい)には必ず休憩時間を取って、漬物の一つでもかじりながら、お茶を飲む習慣が昔からあった。

 

今は第3次産業(サービス業)で働く労働者が多くを占めるが、この「労働の合間にお茶をする」習慣というのは、祖父母の代から若い世代に、連綿と受け継がれているような気がするのだ。


甘いものを軽くつまみながら、お茶やコーヒーを飲む。
そして、仕事場で、普段は口にできない家庭での愚痴をこぼしながら、時に笑い、時に涙する。
この時間を大事に、そして楽しみにしている人たちが、本当に多いと感じる。

だから、お菓子は、日々のコミュニケーションツールとして欠かせない存在なのだ。
(ちなみに私の職場では、毎月300円がお茶代として、給与から天引きされていたりする(笑))


仕事ができる人に話を聞くと、それぞれが「推しの菓子店」を必ず2~3は持っている。


予算や訪問先の顧客としての重要度に応じて、お使い物の菓子や菓子店を使い分けたりもする。

 

財布のひもが固く、とかく客商売が難しいと言われる山形においては、手土産を持参して、お客のご機嫌をうまくとり、契約を結んでくる―と、このぐらい、したたかでないと、うまくやっていけないのであろう。


景気がまだまだ厳しい折、他者との差別化を図って商売をうまく行うために、お使い物として、シュークリームやエクレアの洋菓子が重宝されていると考えることはできないだろうか。

 

というのが、この記事を読んで自分が考えた、山形市が「他の洋生菓子」の支出額No.1である理由である。

 

さて、前置きが長くなってしまったが、今回紹介するのは、記事にも名前が出ていた、私が推す菓子店の一つでもある、「欧風洋菓子 ローリエ」さんである。

 

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 店内に入ると、三段の冷蔵ショーケースの中に、たくさんのケーキとシュークリーム、

エクレアがぎっしりと並んでいる。

 

 

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ここに来ると、まるで、お菓子の宝石箱やぁ~!と、ケーキを購入する前から、なぜかテンションが上がってしまう(笑)

 

今回は最上段に並ぶ、ケーキ(ロールケーキ、イチゴショート、チョコショート、バナーヌ)を一個ずつとシュークリーム1個を注文、購入することに。

 

で、すかさず、店員さんが「シュークリーム、もう一個おまけしておきますね~」

 「あ、ありがとうございます!」

 

やはり、毎回シュークリームかエクレアの何かしらをおまけしてくれるのが、このお店独自の商売方法のようである。

 

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さっそく仕事場に持って帰り、3時のおやつにパートのおばちゃんたちとコーヒーを飲みながら、ケーキを食べることに。

 

今回自分がいただいたのは、写真中央のバナーヌと右側のシュークリームである。

 

バナーヌは、その名の通り、スポンジの中に太いバナナがドーンと一個入っている。

 

いつか、このブログでも取り上げる予定だが、「山形旬菓詩 武田」さんトコの「バナナボート(或いは、ヤマザキ製パンのまるごとバナナ)のようなケーキである。

 

 

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カロリー控えめ」「甘さ控えめ」なんて、そんなの関係ねぇ!とばかりに、表面にたっぷりとかけられたパウダーシュガーと大量のホイップ生クリームは、

「ケーキを食べた!」という満足感を否が応でも与えてくれる!

 

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シュークリームは、やや厚めのしっかりしたシュー生地に、これまた大量のホイップ生クリームがぎっしりと詰め込まれている。

 

濃厚なホイップクリームがこぼれ落ちないように気を付けながら、周囲から少しずつ舐めとりながら食べるのが、セオリーである(笑)

 

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一緒にブラックコーヒーをすすりながらケーキを食べ終わると、何とも言えない満足感が自分を包み込んでいるのを感じる。

 

…さぁて、もうひと頑張りするとしますかねぇ、っと…。

 

その後も続く、パートのおばちゃんたちのとりとめのない会話を聞き流しながら、甘味で満たされたお腹を抱えて、自分は再びデスクワークに取り掛かるのであった。

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

 

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欧風洋菓子 ローリエ

住所:山形県山形市小荷駄町 12-30

電話番号:023-625-8636

営業時間:10:00~19:30 (定休日:不定休)

 

※毎回購入する数に関係なく、店員さんがおまけでシュークリームやエクレアをサービスしてくれる「ローリエ」さん。

 実は、このおまけが楽しみで、この店に通う人も少なくない、とか??