元気が出る飯、元気飯~④手打ち生そば そばのまるごまるご(山形県山形市)
前日に、今シーズンの最高気温を県内各地で更新した翌日。
天気こそ曇り空だが、空気は多量の湿気を帯びて、どこかムンムンと蒸し暑い…。
(昨夜はどうも寝苦しくて、つらかったなぁ…。今日は蒸し暑いし、何かシャキッと涼しくなれるような物を食べたいところだけど…。さて、何がいいかなぁ?)
と、例によって頭の中の「食事処検索データベース」から必要なお店の情報を取り出すべく、思案する。
時間は13時過ぎ。普通であれば、昼飯時のゴールデンタイム(12:00~13:00)は外れた形だ。
そうだ!今日はあっこの蕎麦屋でガッツリ食べて、元気を取り戻そう。あっこならば、そんなに値段も高くないし、ちょうど(・∀・)イイ!!
ということで、さっそく車に乗り込み、荒楯町へと走らせた。
国道286号線から、一本脇道に入って少し進んだ住宅街の一角にそのお店はある。
店の名は「そばのまるごまるご」さんという。
店の敷地内には10数台分の駐車スペースがあるのだが、この時間でもまだ結構な数の車が停まっている。
元々回転の早いお店だし、それほど待たされることもないだろう、と意を決して入店する。
のれんをくぐり、引き戸をガラガラと開け入店すると、パートのおばちゃん方が一斉に「いらっしゃいませ~!」と元気よく声を掛けてくれる。
入り口を入ってすぐのテーブル席(4人掛けにしちゃぁ、随分と小ぃちゃいテーブルだな?)に腰掛け、すぐさま
「もり天大盛り1つ、(ゲソ天を)切ってください!」と注文の口上を述べる。
ラーメン二郎で「ニンニク入れますか?」と聞かれたときに、「アブラマシマシ、ニンニク・ヤサイオオメ、カラメで」と切り返すのと、同じ要領である(笑)
注文まで無事にこぎつけ、あとは料理の提供まで待つばかりである。
↑「もり天(ゲソ天)(税込750円)の大盛り(+100円)」
そして2分もしないうちに(※)、待望の「もり天そば」がやってきた!
※2分もしないうちに…
ここ、「そばのまるごまるご」は、入店してその場で注文すると、席に着くまでには注文した蕎麦が給仕されてくるという、とにかくスピーディなお店なのである(←そのため、蕎麦とゲソの天ぷらはあらかじめ、茹で置き、揚げ置きしてある)
とにかくスピーディで、かつ盛りがいいということで、休憩時間の少ないサラリーマン、せっかちなタクシーの運ちゃんには絶大なる人気を誇るお店である。
おほ~、このこんもりとセイロに盛られた「もりそば」がたまりませんなァ~(*'ω'*)
このもり天大盛りには、かのクフ王もびっくり! まさに蕎麦のビッグピラミッドや~!
では、さっそくいただきます!
まずは、薬味のネギとわさびをつけ汁に入れて、もりそばに箸を伸ばす。
十分に冷水で〆られた、腰のある蕎麦が美味しい…っ!
江戸前の蕎麦っぽい、ちょっと生醤油の味が強いつけ汁が蕎麦の味を引き立ててくれる。
「蕎麦が伸びないうちに、どんどん食べていかないとなぁ…」
続いて、「ゲソ天」に箸を伸ばす。
衣のパリパリ感とゲソのクニクニッとした食感が、このもりそばにボリュームと味のアクセントを加えていて、これまた美味い!
食べ進んで、もりそばが半分ほどに減ったところで、付け合わせで提供されていた生卵を、つけ汁に投入する!
生卵の持つ甘みと卵の白身が、つけ汁をまろやかな物に変えてくれて、また一味違った蕎麦の風味を堪能することができる。
かくして、もりそばとゲソ天を交互にツルツル、ガツガツと食べ進めていくうちに、あっという間にセイロにあった大盛りの蕎麦はなくなっていくのであった。
「ふー、美味しかった…。冷たいお蕎麦を食べたことで、ようやく昨夜から続いていた身体の熱っぽさというか、ダルさが抜けた気がするよ。 いやはや、ごちそうさまでした!」
パートのおばちゃんが給仕してくれた「そば湯」を、残ったつけ汁にトクトクと注ぎ入れ、フーフーと冷ましながら飲んでいく。
(ん? 客がほとんど捌(は)けちゃったもんで、パートのおばちゃんたちが、賄いの昼飯を食べ始めちゃったなぁ…。何だか席を立って、声を掛けるのが気まずい感じだなぁ。 もう少しのんびりしていくかぁ)
10分ほどして、そば湯を飲み終え、一服し終わったところで、頃合いを見て席を立った。
「ごちそうさまでした。お会計をお願いします」
「はーい、もり天大盛りで850円になります。ありがとうございました~!」
威勢の良いパートのおばちゃん方の声に送られながら、私はお店を後にするのであった。
本日の「たまにいくならこんなお店」
手打ち生そば そばのまるごまるご
電話番号:023-633-0505
営業時間:11:00~14:00 (定休日:日曜日)
残念ながら、当店は「昼の部」しか営業していないお店である。
日本でも有数の「蕎麦どころ」として世間では認知されている山形市だが、意外にも市内で夜に本格的なお蕎麦を食べたくとも、営業時間の関係でなかなか食べられないことが多い。
(営業していても、居酒屋がメニューの一つとして蕎麦を提供しているだけであったり、吉野家のようなチェーン店であったりと、専業の蕎麦屋で夜の部を営業している店というのは実に少ないのだ)
夜、ちょっと一杯飲んだ帰りに、蕎麦をたぐっていきたいという観光客やビジネスマンは一定数いそうな気がする(=需要はあると思う)んですけどねぇ…(´・ω・`)
ということで、山形出張の際には、お蕎麦はぜひ昼間のうちに食べてくださいね!(さりげなく観光PR!)