第85回東京優駿(日本ダービー)における、川田将雅騎手の粗相を斬る!(その2)
スポーツナビの情報によれば、6月13日(水)24:01~放送のスポーツトークバラエティー番組「戦え!スポーツ内閣」に、川田将雅騎手が出演するという。
番組収録後には、川田騎手に今年2018年のダービーの舞台裏やレースを回顧してもらったということで、そのインタビューの内容がスポーツナビのコラムに掲載されていた。
川田騎手が「日本ダービー」というレースをどういう風に捉えているのか、また福永騎手の元へなぜ“勝利の祝福”である握手を求めにいったのかが、書かれていたので、さっそく興味深く読ませていただいた。
○川田将雅騎手にとって、「ダービー」とは―「騎手としても、やはりダービーは特別」
「騎手としても、やはりダービーは特別です。レース名にジョッキーがつくのはこのレースだけ。
ジャパンカップや有馬記念を勝っても、そんな言われ方はしないですからね。
ダービージョッキーの称号は重みがあります」
「ダービージョッキーになると周りの扱い方が変わりました。
ダービーと名のつくレースは世界各国であり、海外に行っても“彼は日本のダービージョッキーだ”と紹介してくれ、それだけで分かってもらえる。
競走馬にとっては一生に一度のチャンスですし、騎手にとっても乗るだけで大変なレース。
ダービーに乗れずに現役を終える騎手の方が多いぐらいですから」
上記の言葉からは、ダービーについて、並々ならぬ思いを抱いているということが良く分かる。だが、ダービーがそれだけ重みのあるレースだと分かっているというのならば、後述する「勝利の祝福」については、もう少しTPOを考えてやってほしかったと思えて、残念でならない。
○レースを振り返って―「どうせならユーイチさんに勝ってほしい」
「距離には多少不安はありましたが、厩舎は2400メートル戦に向け、うまくつくってくれていたと思います。
ペースも早すぎず遅すぎず淡々と流れ、直線は“どこが開くかな”と思いながら乗っていました。
エポカドーロの内があいていたので脚があれば、抜け出せた。しかし、こっちは4角で付いていくのが精いっぱいに。
周りの騎手にはアクションは見せず、悟られないように乗っていましたが」
残り200メートル。ダノンプレミアムは脚色からももはや圏外。そこへ外から福永のワグネリアンが脚を伸ばし、内エポカドーロ、中コズミックフォースと3頭が並ぶ。
「こっちはもう限界なので、どうせならユーイチさんに勝ってほしい。ファンの人には申し訳ないかもしれませんが、必死で追いながら“出ろ、出ろ”と思っていました。
さすがに3頭とも伸びる脚はなく、辛抱している感じ。
内2頭は最後バテていた。ダノンプレミアムも4角の手応えからすると頑張ってくれたと思いますよ」
川田の回顧によれば、ダノンプレミアムの脚勢はもう4角を回った時点でほとんど余力は残っておらず、勝負の決着はほぼついていたということなのだろう。
最後まで必死で追ったという姿勢は騎手としては至極当然のことなのだが、馬券を購入したファンや関係者には、まだ負けても納得させるだけの騎乗ではあったと言えるだろう。
☆「問題」はここからだ。
ゴール後には感動的なシーンがあった。川田が福永に近づき、馬上で握手。あのとき、2人は何を語ったのか。
福永はレース後に「自身は1番人気で負けているのに。なかなかできないこと」と川田のスポーツマンシップにあふれる行動を称賛していた。
「ゴール直後、ユーイチさんに2度ほど声掛けたんですが、興奮状態で、なかなか気づいてくれなくて。
“勝ったね、勝ったね”と伝えたんですよ。なぜかタメ口になってましたが。ユーイチさんは“ありがとう”って、もう声にならない感じでした。もちろん、近寄ったのは、あれだけかわいがってもらっている先輩を祝福したかったからです」
伏線は2年前にあった。
「それもこれもマカヒキで勝ったときにハナ差2着に敗れたクリストフ(ルメール)が手を差し伸べてくれて。
こんな状況でも勝者をたたえることができるんだ、と思ったんですよ」
たしかに“勝利騎手である福永”からすれば、川田の行動はスポーツマンシップにあふれる行動と言えるかもしれない。
だが、ダノンプレミアム絡みの馬券を購入していたファンや関係者の目(視点)からは、川田のこの行動がどう映っていたのかが、ここでは一切触れられていない。
ダノン絡みの馬券を買っていた側からすれば、この川田騎手の祝福が本当に「感動のシーン」と言えるだろうか?
私自身は少なくとも「感動的なシーン」だとは思っていないし、寧ろ「腹立たしい」とさえ思っている。
また祝福についても、少なくともゴール入線後の大観衆が見つめる場面で、やる必要はなかったと、以前のブログ記事で書いたとおりである。
なぜなら圧倒的1番人気(単勝2.1倍)の馬に騎乗していながら、馬券を購入していたファンや関係者の期待を裏切ったことには違いないのだから。
(ちなみに、川田がマカヒキでダービーを勝った時、クリストフ・ルメールが騎乗していたサトノダイヤモンドは微差ではあるが、単勝2番人気(3.8倍)であった。
また、「ハナ差」という、本当に、お互い持てる限りの死力を尽くして闘った結果だからこそ、ルメールは祝福の手を出して、その勝利を称えたのである。
マカヒキが勝った2016年のダービーにおけるルメールと、今年のダービーで川田が置かれていた状況(単勝1番人気(単勝2.1倍)で、6着)とでは、その状況、意味合いが異なるということを、どうかご理解いただきたい)
今回のコメントでは、川田が「スポーツマンシップ」の意味を真に理解していない大馬鹿者であるということがよく分かったし、「祝福の握手」という行為を特に深く考えることもなく行っている騎手が多くいるのだろうということも理解できた。
「スポーツマンシップ」は確かに大事である。
だが、スポーツマンシップという言葉の意味を履き違え、TPOをわきまえずに、むやみやたらと勝利者を祝福する行為は、一方で他の誰か(馬主などの関係者や馬券を購入したファン)を愚弄する行為に繋がるということを、川田騎手をはじめ、騎手の皆さんには理解してほしいし、猛省していただきたい。
このブログが、そう多くの人の目に触れることはないかもしれないが、理解してもらえる競馬ファンがおられることを期待して、今回は〆とさせていただこう。
注意!
本記事は、ふた昔前にネット上でオンラインカジノやネット上での商売などに関する記事を書いておられた「代々木健介のギャンブル必勝法実験室」にあった、コラム「粗相を斬る!」のオマージュです。ヨヨケンさんよ、永遠なれ!