夏至カレー?流行を取り入れた“あすなろ定食”?~あすなろ食堂(山形県山形市)
夏至だったこの日。
夕方、処方箋医薬品をもらいに、かかりつけの調剤薬局へと向かう。
ここには待合室があり、テレビも設置してあるのだが、ちょうど夕方の情報番組が放映されている。
処方薬の準備ができるまで、ぼんやりと何気なくテレビを見ていると、サッカーW杯・日本代表組の食事に関して特集をしているようで、代表チームお抱えの料理人が作る「特製カレー」なるものが映し出されていた。
(ああ、カレーかぁ。美味そうだなぁ。
久しぶりに辛さで舌がビリビリ痺れるような刺激あるカレーライスが食べたいかも…)
さて、カレーもいいけど、今日の夕食は何を食べたもんかなぁ。
昨日はろかーれでガッツリと肉料理を食べてしまったし、気分的には栄養バランスのとれた定食類が食べたい気がする。
時間は18時を少し過ぎたところである。
が、夏至だけあって、日はまだまだ高く、空は明るい。
うん、今日はあっこの定食屋に行ってみることにするか。
店の定休日は水曜日だから、今日は営業しているのは間違いないし。
今月の外食費を抑えたいと思っていたところだけど、あっこの定食屋ならば1000円でお釣りが返ってくるから、予算的にも(・∀・)ちょうどイイ!!
ということで、さっそく車に乗り込み、東原町へと向かう。
向かった先は3週間ぶり、このブログでは2回目の登場となる、「あすなろ食堂」さんである。
引き戸をガラガラと開けて入店すると、店主の奥さんがいつもの調子で「いらっしゃいませ~!」と声を掛けてくれる。
カウンターとテーブル席には、とび職っぽい格好の若い兄(アン)ちゃんと中年サラリーマン2人の計3人が先客で座っていて、食事をしている様子がうかがえる。
スッと歩みを進めて、入り口を入ってすぐ、窓際にある小さな黒板で、本日の「あすなろ定食」のおかずの陣容を確認する。
黒板にはきれいな字で、「イカフライ、ミニカレー、味付け玉子」と書かれてある。
(うん、いいねぇ…。さっき薬局でテレビを見ていて、無性にカレーが食べたいと思っていたもんだから、今日はツイてるなぁ。よし、「あすなろ定食」にしますか!)
さっそく、カウンター席に腰掛けて「あすなろ定食をお願いします」と注文する。
すると、「あすなろ、一丁~」と、店主の奥さんが厨房奥にいる店主に注文を通してくれる。
注文も無事済んで、あとは料理の提供まで待つばかりである。
残念ながら、スマホは通信制限でろくすっぽインターネットに繋がらないので、事前に自宅でダウンロードしてきた今日の地方競馬の馬柱画像を見ながら、マターリと時間を過ごす(*´ω`*)
そうこうしているうちに、待望の「あすなろ定食」が出来上がってきた!
「は~い、お待ちどおさま~」
店主の奥さんが、手際よく炊飯器から銀シャリをよそって、味噌汁、メインディッシュのお皿などとともにカウンターに置いていってくれる。
カウンターから、ご飯、味噌汁と小鉢、イカフライの大皿を下ろし、自分の手元に引き寄せて、これで食べる準備は完了である!
おほ~、カレーの良い香りと、揚げたてのイカフライが何とも食欲をそそるね~。
では、さっそくいただきます!
まずは、いつもどおり、味噌汁から箸を伸ばす。
わかめの味噌汁は、あいかわらず丁寧に出汁がとられていて美味しい…っ!
理由は分からないが、不思議とおふくろの味を思い起こさせる味だ。
次は、先ほどから待望だったカレーだ。
小鉢には、豚の挽き肉とみじん切りのタマネギがふんだんに使われたキーマカレー風のカレールウが入っている。
小鉢に添えられたレンゲで少しだけルウをすくい上げて、茶わんのご飯と一緒に食べると、家庭的な中辛カレーの味が口中にあふれる。ん~、美味いねぇ(*´ω`*)
イカフライは、業務用の冷凍食品をただ揚げたものかと思いきや、そんなことは全然なく。
サクサクとした軽い歯ざわりの衣とプリプリとしたイカの身の対比(コントラスト)が心地よく、タルタルソースとの相性もグンバツ(抜群)である!
味付け玉子も、醤油とみりん、酒の混合調味液がよくしみていて、これまた、いい箸休めになっている。
小皿に盛られたおまけのピリ辛モヤシは、カレーとはまた違った唐辛子の辛味が利いていて、いくらでも食べられそうな味だ。
かくして、イカフライとミニカレーを中心にガツガツと食べ進めていくうちに、あっという間にどの皿、小鉢の料理も空っぽになっていくのであった。
(ふー、美味しかった…。イカフライは5切れもあってボリュームたっぷりで良かったなぁ。カレーも思いがけず食べることができたし、いやはや、ごちそうさまでした!)
冷水器でもう1杯、冷水をコップに注ぎ入れ、しばし一服する。
しばらくして、新たに中年夫婦のカップルが店内に入ってきたところで、自分は席を立った。
「ごちそうさまでした。カレー、美味しかったです」
「はーい、あすなろ定食で790円になります~。ありがとうございました~!」
店主の奥さんの、やわらかな優しい声に送られながら、私はお店を後にするのであった。
本日の「たまにいくならこんなお店」
あすなろ食堂
電話番号:023-642-4304
営業時間:11:30~13:30 17:00~19:30 (定休日:水曜日)
自宅に戻ってから、無線のwi-fi回線でスイスイとネットサーフィンを始めたところ、トレンド(流行)ワードに「夏至カレー」なるものを発見した。
夏至カレー(公式ツイッター)によれば、なんでも「夏至の日はカレーを食べよう!【太陽に感謝し、カレーを美味しくいただき、今年前半を労うとともに、後半の健康を願う】そんな日本の季節の行事です、ということらしいのだが…。
「冬至かぼちゃ」は母親が作って食べさせてくれていたので知っていたのだが、夏至にもそういう季節の食べ物(夏至カレー)があったとは…、と目からうろこが落ちる思いがした。
まさか、あすなろ食堂を切り盛りしているあの夫婦が、この「夏至カレー」なるものを知っていて、今日の日替わり定食にカレーを出していたとは、到底思えなかったのだが…(爆)
(もし、夏至カレーをご存じで、狙って提供していたのだったとしたら、ごめんなさいである)<(_ _)>
ちなみに関西地方では、夏至の日に「タコ」を食べる習慣があるそうですね。
あれ? あすなろ食堂で出された定食のフライは、「タコ」ではなく、「イカ」だったよなぁ…?(やっぱりカレーが出たのは、単なる偶然だったのかな?)