その美味さは、150kmストレートど真ん中級!豚生姜焼定食~河島屋食堂(山形県山形市)
長い期間、その地域に住んでいれば、いつの間にやら、自然と自分にとっての行きつけのお店というものができるものである。
日中の営業回りの合間に定番の定食を食べるお店、給料が出たときやちょっとだけ贅沢をしたいときに職場の先輩と立ち寄る、女将が待つ割烹料理のお店、焼肉店etc…。
今回紹介するお店は、日中の営業回りの合間や仕事帰りでクタクタで、もう自宅で食事をする気がしないときなどに、定番の定食類や丼類をいただく「街の定食屋さん」である。
…さて、午前中の得意先回りは、これで終わりっ…と。
先方の担当者との打合せはまぁまぁ上手くいったし、上司にもいい報告ができそうだ。
午後は県庁に行く予定だけど、アポイントメントの時間まではまだ余裕があるし、少し早いけれども、お昼ご飯をいただいてしまうとしよう。
ということで車を走らせ、向かった先は十日町である。
国道112号線である七日町のメインストリートから東に2本、離れた通りにお店はある。
↑この日の市内は天気も良く、風もおちついていたので、少し外を歩くにはもってこいの日和だった。
さて、今日のおすすめメニューは何だろな?(*´ω`*)
↑今日のランチは「豚生姜焼定食(750円)」だった。
黒板に書かれた「カツ丼ともりそばのセット」や「カキフライ定食」の選択肢も捨てがたく、入店前から何を注文するか、非常に悩まされることに…(笑)
意を決して入店すると、若い女性店員から、
「左奥のカウンター席が空いていますので、そちらへどうぞー!」
と誘導される。
新聞・雑誌類のラックから、地元新聞を取り出し、いそいそと席へ着く。
↑セットメニューで800円~、一番高い定食でも900円と、麺・ご飯の大盛りさえ頼まなければ、1食1000円で十分お釣りが返ってくる値段設定。
ちょうど女性店員がお冷やを持ってきてくれたタイミングで、
「じゃあ、今日のランチ、豚生姜焼定食をお願いします」
と声を掛けると、
「今日のランチですね。生姜定(しょうがてい)、一丁(いっちょう)ぉーっ!」
と、奥の厨房めがけて、店員さんの威勢の良い、黄色い声が飛んでいく。
やれやれ…。あとは新聞でも読みながら気楽に待ちますか…。
気の抜けた感じでパラパラと面白くもない新聞(地元紙)をめくっていくうちにも、カウンターにいた先客は食事をさっさと終えて店を出ていき、入れ替わりで新しいお客のグループがやってきたりする。
やっぱりランチタイムの飲食店は、一種の戦場だよなぁ…(苦笑)
…で、10分後。
女性店員さんの「お待たせしましたー!」という声とともに運ばれてきたのが、↓の定食である。
↑ボリュームのある一枚肉が6枚ほど乗った、豚生姜焼き。添えられたレモンを途中で絞って味変を楽しむのもまた良し!
では、生姜焼きが冷めてしまわないうちに、とっとといただいてしまいましょう!
いただきます!
まずはやっぱり、この生姜焼きからだ。
見た目、豚肉の一枚一枚が結構大きいんだけど、筋切りなどの下処理が丁寧にされているせいなのか、どれもすごく柔らかくてウマいいぃ!(*´ω`*)
たまーに、全然噛み切れないような安い肉が使われている生姜焼きがあったりするけど、この生姜焼きはレベルが高いぞぉ!
炒められた玉ねぎはシャキシャキ感がほどよく残っていて、甘辛いタレがからんで、これまた美味しいし。
こりゃあ、ご飯が進んでしまって仕方がないなぁ。
小鉢のポテトサラダと思っていたものは、ジャガイモではなく、サツマイモが使われていて、ジャガイモにはないポクポクとした食感と優しい甘さが利いていて、何ともいえない独特の味わいがあるし。
お味噌汁も、刻み菜っ葉と大根、ナメコに豆腐と具だくさんで、これまたどっしりとした食べ応えがある!
自家製と思われる、箸休めのカブの漬物は、ほんのりと桜色に色づいて綺麗だし、春を先取りしたみたいで、ちょっと贅沢な気分になれる(笑)
かくして、お盆の上にあった数々のおかずとご飯が全部なくなるまで、そう長い時間はかからないのであった…(お約束)
ふぅ…ごちそうさまでした、っと…。
いやぁ、実に美味しかったなぁ。
今日はたまたまランチが豚生姜焼定食だったから、それを選んじゃったけれども、次はカツ丼ともりそばのセットか、ワンタンメンを食べるのも良さげだなぁ。
次のこっち方面の営業回りって、いつだったっけかなぁ…?
またここに来るのが、今から楽しみになってきちゃったよ。
本当に美味しいご飯は、人を元気に、生き返らせてくれるよねぇ…
さて、お会計を済ませて、次なる仕事場に向かうとしましょうか。
会計を済ませてお店を出ると、さっそく生姜焼きの生姜が効いてきたのか、身体がポカポカと温まってきた。
たっぷりとスタミナをつけたことだし、午後も頑張ろう!
そうつぶやきながら、次なる仕事場に向けて自分は歩き出した。
今週はまだ始まったばかりである。
頑張れ、馬人おぢさん!行け、馬人おぢさん!(終)
本日の「たまにいくならこんなお店」
河島屋食堂
電話番号:023-622-1279
営業時間:11:30~14:30
17:30~20:30 (定休日:日曜日)
山形駅からは歩いて15分ほど(約1km)、香澄町や七日町のオフィスビル街からは少し離れた立地になるが、毎日、昼飯時になるとスーツ姿のサラリーマンや学生のグループで賑わう。
店の無料駐車場はあるものの、一度に駐車可能な台数は「3台」だけであり、運が悪いとスペースが空くまでしばらくその場で待機するか、その日はお店での食事を諦めざるをえなくなる。(最終手段として、近くの有料コインパーキングを利用する手もなくはないが、現金収入が貴重な山形では、できれば余計な出費は避けたいものである)
ということは、このお店を訪れるサラリーマンの多くは、おそらく近所のオフィスから徒歩または自転車で来ているのだろうか。たしかにお客の体型を見ていると、健康に気を遣ってそうな初老~50、60代の男性が多いような気がする。
昼と夜の営業をしていて、かつ豚生姜焼定食(定食類)、ワンタンメン(ラーメン類)、カツ丼(丼物)と、定食屋の「三種の神器」が揃ったお店というのはなかなか貴重な存在なので、今後も営業を頑張ってほしいお店のひとつである。