ノビールワンタン、酒田ラーメン~花鳥風月 山形北町店(山形県山形市)
4月に入って、日中は気温20℃を超えることも、そう珍しくなくなってきた。
しかし、ひとたび日が落ちると一気に気温が落ちるのは、いつの季節も変わらない。
(寒暖の差が激しくて、どうも風邪をひきかけてるなぁ。少し、喉がいがらっぽい気もするし。
こんな日は、あっこのラーメンを食べに行こうかなぁ…)
というわけで、調子を崩しかけた身体に喝を入れるべく、私はある店へと向かった。
それが今回紹介する「花鳥風月 山形北町店」さんである。
このお店の本店自体は庄内地方の酒田市にあり、この山形北町店はいわば支店である。
酒田ラーメン(※)の有名どころには、「満月」さんや「三日月軒」さんなどがあるが、「花鳥風月」もその一翼を担っているお店の一つである。
(詳しくは「酒田ラーメン」でググると、酒田ラーメンの系譜や歴史が分かるので、そちらを参照されたし)
※酒田ラーメンとは…
豚骨、鶏ガラ、煮干し、トビウオ(アゴ)の焼き干し、昆布を出汁にした透き通った醤油味のスープを使用しており、自家製麺比率(約8割)が非常に高いのが特徴である。
具はチャーシュー(豚もも肉)、メンマ、ネギが基本であり、チャーシューには地元の平田牧場の肉を使用している店が多い。
生地が極薄のワンタンが入ったワンタンメンや、そのほか各店のオリジナリティのある味が人気である。
(酒田ラーメンのwikipediaより転載。一部編集済み)
ということで、駐車場に車を乗りつけて、さっそく店内へ。
ここは食券制なので、まずは券売機でお好みのラーメンを選ぶところから始まる。
今日は、スタンダードな「花鳥風月ラーメン(醤油味)」にしよう。
さっそく、ボタンをポチッとなー。
発行された食券を店員さんに渡し、スマホで“麺大盛り増量”のクーポン画面を見せる。(←花鳥風月のホームページに、クーポン画面がある)
「花鳥風月ラーメンの麺大盛りですね。お好きな席へどうぞー!」との返事が。
男性店員にうながされ、窓際のテーブル席に腰を下ろした。
このお店のお冷やは一風変わっていて、ジャスミン茶の濃縮エキスが入った瓶がテーブルに置かれている。
お冷やに、好みの量のジャスミン茶エキスを入れて飲んでくれということなのだが、実は、このラーメンにジャスミン茶の組合せが結構イケるのである。
即席の冷たいジャスミン茶を飲みながら、ぼんやりと外を眺めていると、程なくしてラーメンが運ばれてきた。
酒田ラーメンも米沢ラーメンもそうだが、山形県のラーメンというのは「細縮れ麺」が主流で、茹で時間が早いので、提供されるまでさほど時間がかからないのが、いいところだ。
↑花鳥風月ラーメン(醤油味)(税込880円)+麺大盛り増量(クーポン画面提示で無料(150円相当))
丼を覆うチャーシューと肉入りワンタン(2個)、海老入りワンタン(2個)、煮卵が目を引く一杯である。
まずは、スープを一口。
このお店独自の鯛の出汁と生醤油が利いた、何とも言えない甘みと塩っぱみのバランスが取れたスープが美味しい!
次に、デロリ~ンと伸びる肉入りワンタンを、箸とレンゲですくいつつ、口の中へ。
ムニュムニュッとしたワンタンの柔らかい歯触りと、包まれたお肉の肉汁がジュワッとほとばしり、これまた、何ともたまらない美味しさである!
メンマと麺をひとつかみして、ズルズルと口にすすり入れると、もう気分はMAX(最高)!
あとはもう無我夢中で、麺が伸びないうちに、ひたすらラーメンを食べ続けるだけである。
(…ふー、食ったなぁ。わざわざ月山を越えて酒田まで行かなくとも(※)、こうして美味しい酒田ラーメンがいただけるんだから、嬉しいもんだねぇ…)
※「月山越え」とは…
山形市周辺(置賜地方)から庄内地域北部の酒田市へ行こうとすると、国道112号を経由するルート(通称「月山越え」)か、国道47号線を経由するルート(最上地方の新庄市へ向かっていったん北上し、そこから西へ向かう)のどちらかを選ぶことになるのだが、約100km(2時間強)の行程になるため、非常に面倒臭いのだ。特に、冬は降雪量の多い所を通ることになり、普段以上に運転に気を遣わなければいけない(苦笑)。
もう一度、ピッチャーからコップに冷水を注ぎ入れ、即席ジャスミン茶という食後の一杯で余韻に浸りつつ、額にかいた汗が引いていくのをゆっくりと待つ…。
そうして、汗が引いてきたのを確認したところで、私は席を立った。
「ごちそうさま。いつも美味しいラーメンをありがとう」
「ありがとうございますー!またお越しくださいー!」
笑顔を浮かべた男性店員に見送られながら、私は店を後にするのであった。
本日の「たまにいくならこんなお店」
花鳥風月 山形北町店
電話番号:023-684-7700
営業時間:11:00~21:00 (スープがなくなり次第、営業終了)
(定休日:不定休)
※年中いつでも食べることは可能なのだが、寒さ厳しい冬場になると、ごま味噌風味スープの海老ワンタンメンが無性に食べたくなるこのお店。
休日に比べ、平日は驚くほど空いているので、出来れば平日に行きたいところである。