日々是精進by馬人おぢさん

アラフォー、競馬をこよなく愛する量産型おっさんの日記です

中毒性のある博多ラーメン「コッテリバリカタ」の思い出~九州とんこつのうま馬(山形県山形市)、長浜ラーメン「博多っ子駅前店」(東京都町田市・閉店)

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アラフォーにもなると、お店の閉店・廃業でもう二度と口にできない「思い出の味」というものが両手では数えきれないぐらいになってくる。悲しいけれど、これも時の流れというやつで仕方がないのかもしれないが…。

 

 

…今回は、今から20年ほど昔の思い出話をしよう。

 

「もう味わえないお店を話題に出されても反応に困るぜ!(怒)」という方もいるかもしれないが、そっとブログを閉じていただくか、あるいは少しだけお付き合いいただければ幸いである。

 

年に数回、飲み会(忘年会or新年会、ほか不定期に開催) や食事会で親交がある、学生時代のバイト仲間(某大学受験専門予備校)の悪友(?)グループが今も健在だ。

 

大学入学年が同じ(同期の)メンバーは10数人。これに自分以外の学年(先輩、後輩)が加わり、全体では30~40人ぐらいの人たちと付き合いがあったと記憶している。

日中(浪人生クラス中心)の時間帯メインの「早番」と、夜間(現役生クラス中心)の時間帯メインの「遅番」と、二つの時間帯シフトに分かれていた(自分は「遅番」だった)。

 

イトメンバーの出身大学・学部は昼間部と夜間部、文系と理系、通っているキャンパスも都内や神奈川県内だったりと千差万別。一種「インカレサークル」のような雰囲気があり、仕事内容も(今思えば)結構楽というか、ゆるいもので妙に居心地がよく、給料はそれほど高くはなかったが、週2回ぐらいのペースでシフトに入っていた。

 

※インカレサークル…インターカレッジサークルの略で、他大学の学生と交流できるサークルのこと。

 

16時半に現場に入り、だいたい22時~22時半頃までには遅番の仕事が終わるわけだが、当時20歳くらいの若者が夕食も摂らずに働くというシチュエーションを考えてみてほしい。仕事が終わると、それまで我慢していた空腹感疲労がドッと湧いてきて、とにかく何か腹に入れたい!―そんな気分にさいなまれるのだ。

 

だから、シフトを一緒に組むメンバーは大概学年がバラバラだったが、お互い仲が良いので、仕事上がりにそのまま晩メシ(兼夜食?)を食いに、お店になだれ込むということもしばしばだった。

(自分は大学2年時から相模原市で一人暮らしをしていたこともあり、自宅ではなく外出先で夕食を済ませることが多かったのも、ひとつの理由だ)

 

バイトの先輩に連れてこられたのをきっかけに、その独特の味・中毒性にはまり、「どう?今日も帰りにバリカタ食ってかない?(=゚ω゚)ノ」が、いつの間にか合言葉に。

 

我々バイト仲間が愛してやまなかった、そのお店というのが、かつて小田急電鉄町田駅の南口にあった「長浜ラーメン店 博多っ子駅前店」である。

 

店内はきわめて狭く、階段を下りた先の半地下(テーブル席4席)と2階(カウンター席6席ほど)がそれぞれ客席になっていて、3階?の厨房と各階を結ぶミニエレベータで出来上がったラーメンが運ばれてくるのが、この店の特徴だった。

 

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↑在りし日の「博多っ子」での食事中のひとコマ。半袖であることや早番・遅番のメンバーがいることから、夏にバイト飲み会の〆に寄ったものと推測される(笑)

 

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↑味付きの煮卵ではなく、普通のゆで卵が入った「玉子ラーメン(たしか700円)」(解像度が悪いのは、当時の携帯(ガラケー)カメラで撮った画像だからです(笑)) 

ブログ主は「もやしラーメン」や豚角煮が入って最初から2玉分の麺が入った豪勢な「長浜ラーメン」が大好きだった。替え玉は100円。卓上にあるすりゴマ、辛子高菜、紅ショウガ、すりおろしにんにく、ラーメンだれを投入することで味変を楽しむことができた。

 

その後、大学を卒業してバイトも辞め、社会人になって関東圏を離れてからも、東京方面に遊びや出張で来る機会があれば、年に1回ぐらいはわざわざ町田の「博多っ子」へ豚骨ラーメンを食べに訪れていたのだが…。

 

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いつかは訪れると危惧していたことが、遂に現実のものとなってしまった…。

理由は定かではない(一説によれば、店主が高齢だったとか?)が、2016年7月に閉店して、その味をもう体験することはできない。(2019年2月現在、同じ場所には「ラーメン暖暮」なる店が営業している)

 

それは「閉店前に一度食べに来いよ」という、お店からの虫の知らせだったのか、閉店のわずか2ヶ月前、2016年5月のゴールデンウィークにかつてのバイト仲間が町田駅前に集(つど)って、皆で博多っ子の豚骨ラーメンを心ゆくまで食べまくった(替え玉しまくり!)のが、最後の「博多っ子」での食事となってしまった(泣)

 

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…にもかかわらず、なぜこんな思い出話をしているのか?

 

それは、ここ山形で、あの「博多っ子」によく似た味の本格的な博多豚骨ラーメンを食べて、その懐かしさと思い出が蘇ってきたからである。

 

今から10数年前、転勤でこの地に赴任してきてまもなくのことだ。

休日になにげなく市内をぶらぶらしていたときに、このお店の前を通りかかったのがきっかけだった。

 

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↑目の前の通りに面した、メニューの看板(2019年2月現在のもの)。

数年前までは博多とんこつ(細麺)が490円、替え玉と半チャーハンが110円だったので、かつて600円で食べられた組合せが、今は650円に値上がりした形になっている。

それでも他のラーメン店と比較したら、低価格でだいぶ頑張っているとは思うんですけどね…。

 

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東北地方で、しかも人口20万そこそこの地方都市、ラーメンの年間消費量、出費額が日本一と言われる県民性とはいえ、昔ながらの鶏ガラ醤油スープのラーメンや蕎麦が好まれているような土地柄で、九州の豚骨ラーメンを前面に出して商売しているお店というのは珍しい。

全然その味には期待していなかったので、(まぁ値段も安いし、美味しくなくても諦めがつくか…)という感じで入店したのだが、いい意味でその期待を裏切られたのが、この店との最初の出会いだった。

 

目の前の厨房にいる店員さんに注文して、麺茹でに1分少々。

丼にスープと麺を入れて具を乗せて、2~3分もすれば、ここのラーメンは出来上がってくる。

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おお、早いなぁ。博多とんこつラーメンってのはウソじゃなさそうだ。

他のラーメン店では、こんなに早く出来上がってくることはそうそうないんだけどな。

 

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では、麺が伸びてしまわないうちに、さっそくいただくとしますか!

いただきます!

 

まずは、スープを一口。

豚骨のエキスがにじみ出た、あの独特のコッテリとした味わいが口いっぱいに拡がる!

うん?!これは美味いぞ! 臭みも感じないし、これなら初めて豚骨ラーメンを口にする人でも、さほど苦手に感じることなく、スンナリと受け入れられるんじゃないかな。

 

次は、麺だ。

今回は麺の固さを「普通」でお願いしたけど、コッテリしたスープが麺に絡んで、いい取り合わせだ。

 

チャーシューはペラペラの薄いのが1枚だけど、値段を考えたらこれでも十分だ。

ともすれば、啜(すす)ってそのまま飲み込むだけになってしまう細麺に対して、キクラゲのコリコリとした歯ごたえがアクセントになっていて、これまたいい味を作りだしている。

 

無我夢中で食べていると、麺はあっという間になくなってしまう。

元から麺は少な目なのだろうが、こうなると店の思惑どおり、替え玉も頼まないわけにはいかないだろう(笑)

 

「すみません。替え玉、カタめで一つお願いします!」

「はーい、少々お待ちください!」

 

店員さんが茹で鍋のデボに麺を投入して、約20秒。

その後、ジャッジャッ!とスゴい勢いで湯切りをして、器に替え玉の麺を入れ、カウンターに置いてくれる。

 

「はい、どうぞ!替え玉、カタです」

「どうもありがとう」

 

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↑湯気がモウモウと立ち上がる、替え玉(130円)

いつも「カタめ→(替え玉)バリカタ」にするか、「普通→(替え玉)カタめ」にするかで悩むんだよなぁ。普通やカタめよりも「バリカタ」の方が、食後に胃の中で胃液を吸って、よりふくらむせいか、腹持ちがよい(ような気がするんだよね)

 

 

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替え玉と卓上の紅ショウガ、辛子高菜を残ったスープに投入し、再び、麺をがっつけば、もう気分は上々!である。

 

…5分後。

まるで丼の底まで舐めるがごとく、スープを最後の一滴まできれいに飲み干して、席を立つ。

 

(そういえば、この豚骨ラーメンの味、どこかで食べた覚えがあるような…?

ああ、そうか。あの豚骨スープの微妙な濃さ(※)が、町田駅前の「博多っ子」を思い出させるんだ!あと、卓上の紅ショウガといい、食べると舌にビリビリくる辛子高菜といい、すごくそっくりだったし。)

 

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※豚骨スープの微妙な濃さ…なんでんかんでんの初期メンバーで調理担当だった、岩佐俊孝氏(現「御天」店主)によれば、「本当に“濃い”豚骨スープは骨髄が溶け出し、白色ではなく赤茶色がかって丼の底に砂状の骨粉が残る」という(↑画像参照)。博多っ子やうま馬では、ここまでの濃さではない。

 

豚骨ラーメン本場の九州でも、ラーメン屋が数多く立ち並ぶ関東でもなく、東北地方の一地方都市で、あの思い出(に近い)味、豚骨ラーメンに出会うなんて、世の中とは分からないもんだなぁ…。

 

…それからもう10数年になるが、あの豚骨ラーメンの味に魅かれて、相も変わらず2週間に一回は、うま馬へ食べに訪れている。

 

「うま馬」も当然美味いことは美味いのだが、他にも美味いラーメン屋があるのにそっちではなく、「うま馬」へフラフラと吸い寄せられるように通ってしまう、あの「中毒性」も「博多っ子」とよく似ている(笑)

 

その間、うま馬は市内(国道7号線沿い)にもう一店舗(「とんこつのひろ うま馬分店」)を開店し、本店はおばちゃん店員だけで運営していたのが、若いアンちゃんも厨房に立つようになって、スタッフの世代交代が上手くいっているようだ(最近は店主高齢のためとか、後継者がいないとかで閉店してしまうお店がホントに多いからねぇ)

 

市内で低価格で美味しい豚骨ラーメンを提供し続ける「うま馬」さんには、今後もその独自路線(豚骨ラーメン)で頑張ってほしいものである。

  

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

  

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九州とんこつの うま馬

住所:山形県山形市深町2-12-14

電話番号:023-646-3622

営業時間: 11:00~14:45 18:00~21:45  (定休日:不定休)

 

豚骨スープの味になじみがない山形人でも食べやすいように、随所に細かい配慮が見られる、丁寧な仕事の豚骨ラーメンにはファンが多いようで、いつ来ても客が絶えることはない。

豚骨ラーメンのお店らしく、少々臭(にお)いがあるのと床が脂でギトギトしたところがあるのはご愛敬(笑)

飛びぬけた美味しさではないのだが、気が付いたら食べに行っちゃってて、日常の自分の食事にいつの間にか組み込まれていた感じになる味。

あ~、ブログ記事書いてたら、また豚骨ラーメンが食べたくなってきちゃったなぁ(笑)

トロ~リとろける、絶品グラタン風トーストセット~パン&カフェの「ボーションドブレ」(山形県山形市)

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日ごろ田舎町に住んでいると、外で朝食を食べようと思ったときに、実はそれほど選択肢がないという現実に否が応でも直面する。

 

牛丼チェーン店(吉野家松屋すき家なか卯)、ファストフード店マクドナルド、モスバーガーロッテリアドムドムバーガー)、喫茶店コメダ珈琲ドトールスターバックス、個人経営店)etc…。

 

持ち回りであちこち利用すれば、選択肢はそこそこあるように思えるが、メニューのお得度(価格と内容のバランス)や立地(駅前の店舗で、無料駐車場がないなど)の関係で、実は最初から利用する気にもならないお店というのが、結構ある。

 

 

う~ん、朝食を食べる店もそろそろ固定化して飽きてきたし、新しいお店の開拓でもしてみるとするかなぁ…。

 

先日、とあるお店で食事をしているときに、店のラック(棚)にあったタウン情報誌を読んでいて、カフェの特集を目にする機会があり、気になるお店をいくつかピックアップしていたのだ。

 

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よし、今日は時間があるし、せっかくの機会だ。新しいお店へ一丁行ってみるとするか!

 

ということで、向かったのは山形市松栄である。

市中心部から西に向かって、産業団地(アルカディアソフトパーク山形)の少し手前に、目指すお店がある。

 

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↑舗装されていない砂利の路面の片隅に、小さくコーヒーカップが描かれたシンプルな看板が立っている。

 

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↑一見しただけではどこにでもあるような、ただの建物であり、とてもパン屋兼カフェとは思えないが、ここが「ボーションドブレ」さんである。

(よーく見ると、入り口の扉に「OPEN」と表示板が掛けられているのが、遠目に分かる。)

 

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↑1階がパン屋と厨房のスペースになっていて、焼き立て・出来立てのパンやサンドイッチなどを購入することができる。建物や駐車場同様、飾り気や派手さのない内装だが、自分のような洒落っ気のないオッサンの客でも気後れせずに入りやすいようになっているのはありがたい(笑)

 

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平日限定で、モーニング(~11:00)とランチ(11:00~15:30)を注文することができる。1階のレジで注文・会計を済ませたら、階段で2階に上がり、好きな座席で商品の出来上がりを待とう。

 


…この日は既に時計が11時を回っていたので、「グラタン風トーストセット900円(税抜))」を注文することに。

セットの飲み物は、マンゴージュースにも魅かれるものがあったが、今回は無難にホットコーヒー(トアルコトラジャ)を選択した。

 

 

…席について待つこと10分ほど。

女性店員さんの「お待たせしましたー!」という声とともに、待望のグラタン風トーストセットが到着である。

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おぉ、こいつぁ美味そうだ。では、美味しそうなトーストが冷めてしまわないうちに。いただきます!

 

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まずは、トーストの上にかかったグラタン風チーズがこぼれおちないように、うまく持ち上げながら、一思いにかぶりつく!

コクのある塩っ気が利いたトロリとした食感のチーズグラタンの味と、サクサクと香ばしいトーストが持つ甘みのコントラストが非常に(・∀・)イイ!!具合だ。

 

サラダのレタスには、オリーブオイルと…、これはローズソルトなどの岩塩だろうか?

普通の食卓塩とは違う、マイルドな風合いの塩がふりかけられていて、ちょっと贅沢な味わいになっている。

 

トマトは、その酸味がグラタン風トーストが持つ濃厚な味をリセットしてくれて、いい口休めになっている。

 

自家製のコーンサラダも他の食材の味を邪魔することなく、良い引き立て役になっていて、たまらない美味しさだ。

 

〆にいただくトアルコトラジャは、トーストの味を受け止めるどっしりとしたコクと深みがあって、何とも言えない満足感をもたらしてくれる…。

 

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うーん、さすがはタウン情報誌のカフェ特集に取り上げられたお店だけあって、とても美味しいトーストにサラダ、コーヒーだったなぁ~。

 

市街地から外れた立地だから、職場の人間や知り合いに見つかることもそうないだろうし、平日昼間の隠れ家にはもってこいのお店って感じなのが気に入っちゃったなぁ。

 

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↑トーストセットを食べ終わって、しばらく雑誌を読んでお腹がこなれる(※)のを待っていたのだが、先ほど一緒に買っていた菓子パンがどうにも気になってしまい、思わず1個だけ手を出してしまった瞬間(笑) あんぱんは外側がふんわりして、上品な甘さの餡と桜の花びらの塩漬けとよくマッチして美味しかったですよ!

 

※お腹がこなれる…食べたものが胃の中で消化されて、落ち着いた状態になること

 

 

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あ~、すっかり堪能してしまった。

こんな街はずれに(・∀・)イイ!!お店があったとは、まだまだ俺もリサーチが足りないなぁ。もっと情報収集しないと!

 

美味しいお店をまた1軒知ることができた喜びを胸に、午後の営業回りにいそいそと出かけていく馬人おぢさんであった(終)

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

  

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ボーションドブレ

住所:山形県山形市松栄1-2-28

電話番号:023-646-7088

営業時間: 7:30~ (定休日:なし?)

 

本店は河北町谷地(B級グルメの「肉そば」で有名)にあり、当支店は七日町にあったお店が移転してきたものとか(30へぇ)。

 

パン・サンドイッチ類は1個150~300円程度の価格帯。1階で飲み物を同時に購入して、2階の座席でいただくことが可能である。

 

今回は時間の関係で食べられなかったモーニングだが、ワンコイン(500円以内)で飲み物(コーヒー、ジュース、スープ)とパンの盛り合わせがいただけるものとなっており、それもなかなかの逸品だとか(次回、ぜひ食べてみたいと思います)。

 

このお店に近い喫茶店・カフェとなると「コメダ珈琲」があるが、コメダでよく注文する「たっぷりアイスコーヒー」と当店の「トアルコトラジャ」のコクと深みのある味を比較すると、ボーションドブレさんの方が美味しいので、今後はその日の気分(読みたいスポーツ新聞があるとか…)で、お店を使い分けることになりそうである。

その美味さは、150kmストレートど真ん中級!豚生姜焼定食~河島屋食堂(山形県山形市)

長い期間、その地域に住んでいれば、いつの間にやら、自然と自分にとっての行きつけのお店というものができるものである。

 

日中の営業回りの合間に定番の定食を食べるお店、給料が出たときやちょっとだけ贅沢をしたいときに職場の先輩と立ち寄る、女将が待つ割烹料理のお店、焼肉店etc…。

 

今回紹介するお店は、日中の営業回りの合間や仕事帰りでクタクタで、もう自宅で食事をする気がしないときなどに、定番の定食類や丼類をいただく「街の定食屋さん」である。

 

 

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…さて、午前中の得意先回りは、これで終わりっ…と。

先方の担当者との打合せはまぁまぁ上手くいったし、上司にもいい報告ができそうだ。

 

午後は県庁に行く予定だけど、アポイントメントの時間まではまだ余裕があるし、少し早いけれども、お昼ご飯をいただいてしまうとしよう。

 

 ということで車を走らせ、向かった先は十日町である。

国道112号線である七日町のメインストリートから東に2本、離れた通りにお店はある。

 

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↑この日の市内は天気も良く、風もおちついていたので、少し外を歩くにはもってこいの日和だった。

 さて、今日のおすすめメニューは何だろな?(*´ω`*)

 

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↑今日のランチは「豚生姜焼定食750円)」だった。

黒板に書かれた「カツ丼ともりそばのセット」や「カキフライ定食」の選択肢も捨てがたく、入店前から何を注文するか、非常に悩まされることに…(笑)

 

 

意を決して入店すると、若い女性店員から、

「左奥のカウンター席が空いていますので、そちらへどうぞー!」

と誘導される。

 

新聞・雑誌類のラックから、地元新聞を取り出し、いそいそと席へ着く。

 

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↑セットメニューで800円~、一番高い定食でも900円と、麺・ご飯の大盛りさえ頼まなければ、1食1000円で十分お釣りが返ってくる値段設定。

 

ちょうど女性店員がお冷やを持ってきてくれたタイミングで、

「じゃあ、今日のランチ、豚生姜焼定食をお願いします」

と声を掛けると、

 

「今日のランチですね。生姜定(しょうがてい)、一丁(いっちょう)ぉーっ!」

と、奥の厨房めがけて、店員さんの威勢の良い、黄色い声が飛んでいく。 

 

やれやれ…。あとは新聞でも読みながら気楽に待ちますか…。

 

気の抜けた感じでパラパラと面白くもない新聞(地元紙)をめくっていくうちにも、カウンターにいた先客は食事をさっさと終えて店を出ていき、入れ替わりで新しいお客のグループがやってきたりする。

 

やっぱりランチタイムの飲食店は、一種の戦場だよなぁ…(苦笑)

 

 

…で、10分後。

女性店員さんの「お待たせしましたー!」という声とともに運ばれてきたのが、↓の定食である。

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↑ボリュームのある一枚肉が6枚ほど乗った、豚生姜焼き。添えられたレモンを途中で絞って味変を楽しむのもまた良し!

 

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では、生姜焼きが冷めてしまわないうちに、とっとといただいてしまいましょう!

いただきます!

 

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まずはやっぱり、この生姜焼きからだ。

見た目、豚肉の一枚一枚が結構大きいんだけど、筋切りなどの下処理が丁寧にされているせいなのか、どれもすごく柔らかくてウマいいぃ!(*´ω`*)

たまーに、全然噛み切れないような安い肉が使われている生姜焼きがあったりするけど、この生姜焼きはレベルが高いぞぉ!

炒められた玉ねぎはシャキシャキ感がほどよく残っていて、甘辛いタレがからんで、これまた美味しいし。

 

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こりゃあ、ご飯が進んでしまって仕方がないなぁ。

小鉢のポテトサラダと思っていたものは、ジャガイモではなく、サツマイモが使われていて、ジャガイモにはないポクポクとした食感優しい甘さが利いていて、何ともいえない独特の味わいがあるし。

お味噌汁も、刻み菜っ葉と大根、ナメコに豆腐と具だくさんで、これまたどっしりとした食べ応えがある!

 

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自家製と思われる、箸休めのカブの漬物は、ほんのりと桜色に色づいて綺麗だし、春を先取りしたみたいで、ちょっと贅沢な気分になれる(笑)

 

 

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かくして、お盆の上にあった数々のおかずとご飯が全部なくなるまで、そう長い時間はかからないのであった…(お約束)

 

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ふぅ…ごちそうさまでした、っと…。

いやぁ、実に美味しかったなぁ。

今日はたまたまランチが豚生姜焼定食だったから、それを選んじゃったけれども、次はカツ丼ともりそばのセットか、ワンタンメンを食べるのも良さげだなぁ。

次のこっち方面の営業回りって、いつだったっけかなぁ…?

またここに来るのが、今から楽しみになってきちゃったよ。

本当に美味しいご飯は、人を元気に、生き返らせてくれるよねぇ…

 

さて、お会計を済ませて、次なる仕事場に向かうとしましょうか。

 

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会計を済ませてお店を出ると、さっそく生姜焼きの生姜が効いてきたのか、身体がポカポカと温まってきた。

たっぷりとスタミナをつけたことだし、午後も頑張ろう!

 

そうつぶやきながら、次なる仕事場に向けて自分は歩き出した。

 

今週はまだ始まったばかりである。

頑張れ、馬人おぢさん!行け、馬人おぢさん!(終)

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

  

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河島屋食堂

住所:山形県山形市十日町2-3-34

電話番号:023-622-1279

営業時間:11:30~14:30

                  17:30~20:30 (定休日:日曜日)

 

山形駅からは歩いて15分ほど(約1km)、香澄町や七日町のオフィスビル街からは少し離れた立地になるが、毎日、昼飯時になるとスーツ姿のサラリーマンや学生のグループで賑わう。

 

店の無料駐車場はあるものの、一度に駐車可能な台数は「3台」だけであり、運が悪いとスペースが空くまでしばらくその場で待機するか、その日はお店での食事を諦めざるをえなくなる。(最終手段として、近くの有料コインパーキングを利用する手もなくはないが、現金収入が貴重な山形では、できれば余計な出費は避けたいものである)

ということは、このお店を訪れるサラリーマンの多くは、おそらく近所のオフィスから徒歩または自転車で来ているのだろうか。たしかにお客の体型を見ていると、健康に気を遣ってそうな初老~50、60代の男性が多いような気がする。

 

昼と夜の営業をしていて、かつ豚生姜焼定食(定食類)、ワンタンメン(ラーメン類)、カツ丼(丼物)と、定食屋の「三種の神器」が揃ったお店というのはなかなか貴重な存在なので、今後も営業を頑張ってほしいお店のひとつである。

元気が出る飯、元気飯!愛情盛りの「あいもり天」~⑥蕎麦やま七(山形県山形市)

週末の日曜は2月3日。いわゆる「節分の日」だったが、特に遠くへお出かけしたりはせず。

 

隣県仙台市の仙台東照宮や秋保神社などでは「節分祭」が賑やかに行われていたようだが、人ごみの中で「福」と一緒に、風邪の菌やインフルエンザウイルスまでもらってしまうのは嫌ですからねぇ…(苦笑)

 

<節分>2000人に「福は内」仙台東照宮で豆まき | 河北新報オンラインニュース

民話の里の鬼退治!宮城県・秋保神社で「秋保神社節分祭 豆まき神事」開催 | NewsWalker

 

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杜のコミフェス – 杜コミは仙台で開催する同人交流即売会です

 

もう一つ、仙台駅前の「E Beans」9階杜のイベントホールで、「杜のコミフェス2」なる同人即売会が開催ということで、こちらへの一般参加も前々から検討していたのだが、お目当てのサークルである「宮城ラーメン組っ!」の主宰、髙橋わな美氏がインフルエンザに倒れてしまい、当日は欠席する予定という情報がツイッターで流れてきたこともあり、泣く泣く遠征を取り止めたのだった。

 

 

…さて、2月に入って、ボチボチ確定申告(還付金請求)の準備をしなければならない時期がやってきた。

 

ブログ主は健康状態に不安を抱えている身(高血圧、高コレステロール高脂血症高尿酸血症睡眠時無呼吸症候群etc…)で、月~2ヶ月に1回はかかりつけの内科医、整形外科医に通っているため、その診察料と医薬品代だけで結構な額(年間15万円以上)を自己負担している。

 

この医療費控除とふるさと納税による寄付金控除の申請を行うことで、翌年の住民税減税といくばくかの還付金が得られるというのだから、確定申告の手続きをやらない理由はない。というわけで、ふるさと納税を始めた4~5年前頃から、毎年この作業をするのがルーティンとなっている。

 

常日頃から領収書をきちんと一カ所に整理しておいて、エクセル(表計算ソフト)で数字(支払った金額)をまとめておけばよいのだが、つい日頃の忙しさにかまけてしまい、直前になってバタバタと提出書類を作るのが恒例になってしまってもいる(苦笑)

 

“今年こそはそうならないように!”ということで、今日は一念発起して喫茶店にこもり、事務作業をコツコツとこなしていたのだった…。

 

時計が午後1時を回るころ、税務署への提出書類の作成に必要な平成30年分の医療費総額がようやく明らかになったところで一息入れて、少し遅い昼食を摂ることにした。

 

 

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あ~あ…、結構な数の領収書とパソコンの画面を互いににらめっこしてたら、さすがに疲れちゃったなぁ(ゲッソリ)

 

さて、今日は何を食べたものかなぁ。

「さっぱりしたもので、かつ食べ応えがあるもの」となると…。

 

 

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うん、今日はあっこの店に行ってみるとするか!

 

  

というわけでやってきたのは、山形市七日町にある「蕎麦やま七」さんである。

山形市七日町で営業している蕎麦屋だから「やま七」。安易安直なネーミングだが、非常に覚えやすくていいと思う(笑))

 

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↑七日町は山形市を代表する「夜の歓楽街」の一つということもあり、昼間の通りはガラーンとして非常に静かなものである。ひとが一人通れるぐらいの幅である、

お店の入り口にはのれんと提灯が下がっているものの、ひっそりと目立たないこともあり、店の存在を知らない人だと、気が付かずに通り過ぎてしまいそうである。

 

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↑別角度からの一枚。お隣は酒店だが、この時間からシャッターが下りている。

 

(今日って、やま七さんは営業しているんだよなぁ…?)

 

のれんは掛かっているものの、不安な気持ちに駆られながら、おづおづと通路奥の店内を目指していくと…。

 

(お、良かった。店内は電気が点いているぞ!ちゃんと営業している。)

 

「あ、いらっしゃいませー!」

給仕役の女性店員がこちらに気が付き、微笑みながら声を掛けてくれる。

 

13時半近くになっていたが、サラリーマンや学生の二人組、老婦人のグループなどで意外にもテーブル席はすべて埋まっている。

 

(これはしばらく待つか、相席をお願いしないとダメかなぁ…?)

 

と思いきや、奥の座敷席が一つだけ空いていたので、そこに滑り込むように座り込む。

 

何を食べるかはもう店に入る前から決めていたので、まもなく店員さんがお茶を出してくれたタイミングで、迷うことなく注文の口上を述べる。

 

「すみません、『あいもり天』をひとつ、お願いします!」

「はーい、かしこまりましたー。」

 

 

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店内に設置されたテレビでワイドショー番組を見ながら、蕎麦が出てくるのをボンヤリと待つ。

 

…10分後。

 

「お待たせしましたー。こちら、あいもり天になりますー」

という店員さんの声とともに出てきたのが、こちらのお盆のセットである。

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↑セイロからこぼれない、ギリギリ一杯までこんもりと盛られた中華麺と蕎麦の合い盛り。

右の別皿には、ゲソ天と薬味のネギ。その下に蕎麦つゆがある。

 

 

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↑セイロだけアップした画像。 この量が、やま七さんでは「普通盛り」となる(笑) しかも、お値段は驚異の750円(税込)というのだから恐れ入る。

山形市内では、盛りが良いと言われる「そばのまるごまるご」さんを差し置いて、おそらくはダントツの盛りの良さと思われる。

 

(参考)「そばのまるごまるご(山形県山形市)」

dreamonturf.hateblo.jp

 

 

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これはもう、合い盛り(中華麺と蕎麦)を超えた、愛情盛りや~!

 

 

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ではさっそく、いただきます!

 

ニュースでは国内最大の耕作地である北海道産そばの不作により、原料である「そば粉」の高騰が取り上げられている中、庶民的な値段で大盛りの蕎麦と中華を提供しているお店に感謝しながら、麺を手繰(たぐ)っては口元へと運び、ズルズルと音をたてて啜(すす)っていく。

 

 

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一口大に切られたゲソ天も歯ごたえがあり、この田舎蕎麦とバツグンの相性で、たまらない味だ。

 

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前半は蕎麦だけ先にいただいてしまい、後半の中華麺については、ツユにちょっと細工をしていただくのが、自分流だ。

鰹出汁の利いたツユに、卓上の酢とラー油、七味唐辛子を投入していただくと、また違った味わいが生まれるのだ。

 

…かくして15分も経った頃には、あれだけ山のように盛られていた蕎麦と中華麺は跡形もなく消え失せ、お盆には空っぽのセイロと皿、丼だけが残った。

 

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ぷふぅ~、さすがにお腹いっぱいだぁ…。

あとは最後の〆に、余ったそばつゆにそば湯を加えて、いただいてっ…と。

ああ、これは温まるなぁ。いやぁ、久々にやま七さんに来たけど、来てよかったなぁ。

 

 

ふと壁の時計を見やると、時計の針は午後2時をまわっていた。

 

そういえば、たしかこのお店は午後2時で閉店するんだったっけな。

まだ隣のテーブル席には学生二人組の客がいるけれども、長居は無用か。

 

久々の慣れない座敷席で、少々痺(しび)れた足を引きずりながら、自分は席を立った。

 

「どうも、ごちそうさまでした!お会計をお願いします!」

「はーい。あいもり天で750円になります。ありがとうございましたー!」

 

女性店員の気風(きっぷ)のいい声に見送られながら、自分は気分よく店を後にするのであった。

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

  

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蕎麦 やま七

住所:山形県山形市七日町3-3-7

電話番号:023-631-5588

営業時間:11:00~14:00 (定休日:日曜日)

 

盛りの良さは山形市内でも随一の「蕎麦やま七」さん。

味はそこそこであるものの、普通盛りで、手軽にお腹いっぱいになれるということで、近所の学生(山形大学)が昼休みに自転車で食べに来ることも多いとか。

 

難点は、昼だけの営業である(←山形の蕎麦屋には結構多い)ことと、店専用の無料駐車がないことである(泣)

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車で来た場合は最寄りのコインパーキングを利用することになるが、蕎麦やま七の敷地隣にある「タイムズ山形七日町第2」は日中「200円/40分」という料金設定になっており、こちらの利用は正直おススメしない

経験上、時間内(40分)に食事を終え、車に戻ってこれそうで戻ってくることができず、駐車料金400円を請求されるケースが殆どだからである。

 

上図のとおり、タイムズ山形七日町第2の中を歩いて突っ切ることが可能なので、道路をはさんで向かい側にある「ダイヤパーク七日町4丁目」(こちらは日中「100円/30分」)に駐車するのが、最も経済的と思われる。(平成31年2月現在) 少人数(2~3人)のグループで来ることができれば、さらにお得であろう。

 

個人的には山形へ来ることがあれば、ぜひ一度、話のタネに訪問いただきたいお店のひとつである。

江戸時代から続く由緒正しき和菓子屋を訪ねて…と昔の思い出話~蛸屋製菓(宮城県仙台市)

(※今回は、前々回のブログの続きになります。)

dreamonturf.hateblo.jp

 

陣中の閖上工場直売店さんを後にした自分は、その足で、長町方面へと向かった。

 

長町かぁ。そういや、この辺もしばらく来ていなかったなぁ。

何か面白いネタでも転がっていないもんかなぁ…。

………おー、そういえば、しばらくあっこの和菓子屋さんに寄っていなかったぞ。

久々に顔を出してみるとするか。

 

 

ふと、そのお店の存在を思い出して、やってきたのがこちらのお店である。

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↑画像では見切れてしまっているが、入り口の上に「蛸屋(たこや)」という屋号が燦然と輝いている(いや、実際はくすんでしまっているかもしれないが(笑))。

今の季節ならではの限定商品(「富貴豆(ふうきまめ)」や「わらびもち」)が入り口のガラス扉に貼られているのが、いかにも和菓子屋さんらしい。

 

 

さっそく、入り口の戸板をガラガラと開けて、店内へ。

 

「こんにちはー」

「はい、いらっしゃいませ…」

今にも消え入りそうな、静かでか細い女性の声が返ってくる。

今日は、女将さん(?)とおぼしき老齢の女性店員が一人いるだけのようだ。

 

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昼下がり、午後2時を少し回った頃とあって、ショーケースの中身は残り少ない。

とはいえ、もう売り切れてしまった商品はないようだ(ラッキー!)

 

この日、ケース内に並んでいたのは、この店の代名詞ともいえる「全勝餅」「すあま」「わらびもち」「豆大福」「大納言かのこ」「しそまき」「ごまもち」「栗まんじゅう」「きんつば」など。

 

子どもの頃から大好物の「すあま」のほか、目についた「豆大福」「きんつば」「栗まんじゅう」「全勝餅(色違いで2個)」を思うがままに購入する。大の男がひとりで食べるには多い気もしたが、少しでもお店にお金を落としていきたいという気持ちのほうが先行したので、この際、購入した数については気にしないことにした(笑)

 

先にお会計を済ませて、女将さんが菓子をパック詰めしている間、店内をしばし観察する。

 

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↑商品を詰める木箱(市外局番が書かれていないことから、まだ電話が珍しかった当時、昭和30~40年頃から使われているものであろうか)や、その昔、全国菓子博覧会で金牌を受賞した時にもらったと思われる賞状(?)、「蛸屋」の由緒が書かれた紙などを見ていると、昭和以前にタイムスリップしたような錯覚を覚える(笑)

 

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↑蛸屋の由緒を伝える紙だけ、アップにしてみました。

 

「菓子職 蛸屋

元禄11年奥州街道沿い(現南鍛冶町付近)にて開業と伝えられております(文献無)

屋号の由来は諸説あり、店印としての蛸の絵の幟(のぼり)から、また、その幟を見て殿様が屋号を蛸屋と名乗るがよいと言ったとか。その他、当時、菓子屋は菓子屋らしい屋号はだめ、魚屋は魚屋らしい屋号はだめ、といった定めがあったとも。

初代は忠吉。7代目まで同名。

明治になり、屋号がそのまま苗字となり、8代目 蛸 忠十郎が長町に移転、日露戦争時に発売の全勝餅は縁起物として世に知られ、大正六年には全国菓子博覧会にて金牌受賞、のちに日本橋にも出店。園遊会にも供せられる。

忠十郎の長男は死去、次男忠治が本家、三男忠太郎が分家として長町駅前に蛸屋を出店。その他長女が南町、五男正志が日本橋に蛸屋を出店。

本家は九代目忠治、十代目高明にて閉店。

分家忠太郎の三代目、蛸 秀樹が十一代目となります。(現在は長町駅前店のみ)」

原文ママ

 

※本家が閉店したことについては、街での噂(親、まちBBSなど)、伝聞の範囲ですが、少しだけ、その事情を知っているので後述したいと思います。 

 

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↑店の中央には、朱文字で染め抜かれた「全勝餅」ののれんがかかっている。

 

店内をあらかた見終えたところで、女将さんもちょうどパック詰めを終えて、ショーケース越しに商品が入った袋をスッと差し伸べてくれた。

 

「どうも、お待たせしました…」

 

商品を受け取る際に、思い切って、女将さんに声を掛けてみた。

「年が変わっても、またここ(蛸屋)のお菓子がいただけるのは、嬉しいですねぇ。

 久しぶりに買いに来ましたけど、ここだけは変わらない。

 また、春の彼岸になったら買いに来ますから、どうぞよろしく。」

 

「あら、そうでしたか…。また、お待ちしております…」

何とも弱々しい声で、商売っ気がない感じに映ったが、女将さんの顔にようやく少しだけ、笑みが浮かんだような気がした。

 

商品の入った袋を受け取って、自分は店を出た。

近年、再開発の波が激しく押し寄せてきているここ長町駅前で、いつまで「蛸屋」の屋号を拝み、その味を楽しむことができるのかな、と不安な気持ちに駆られながら…。

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で、自宅に持ち帰ってきたのが、こちらである。

 

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↑包み紙のデザインは、おそらくずっと変わっていないのだろうなぁ。

 電話番号に市外局番が入っていないのが、時代を感じさせる。

 

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↑左上から、「すあま」「全勝餅(緑)」「きんつば

      「豆大福」「全勝餅(ピンク)」「栗まんじゅう」

 

「すあま」はモニモニとした弾力とほのかな甘みが、緑茶にピッタリ!

「豆大福」は豆の一粒一粒が味わい深く、その塩っ気と餡子の相性がピッタンコ!

きんつば」は、これ一個で和菓子を食べた!という満足感がある!

 

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「栗まんじゅう」の、この綺麗に焼き上げられた皮の照り具合ときたら、もう…!

一口でまるごと口にほおばり、その皮と中にゴロリと詰まった甘ァい栗の実と白あんとが混然一体になったときの美味しさたるや…、まさに珠玉の一品である。

 

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↑上に粉雪のように、葛の粉がまぶしてある「全勝餅」。

 たしか、「緑」にはこしあんが、「ピンク」には白あんがそれぞれ入っていたような…気がします(詳細を確認せずに食べてしまった、頼りないブログ主をお許しください(汗))

あっさりとした味わいで、飽きることなくいくらでも食べられそうな感じでしたよ。

 

なお、今回は和菓子を6個買って、お値段は810円(税込)でした。 

長町駅前のかど地(一等地)にお店を構えてて、これで商売が成り立っているのかと、今さらですが、すごーく心配になりました。

 

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お菓子を食べ終わった頃には、当然こうなりました…(笑)(もはや「お約束」)

 

春の彼岸になったら仙台市内にある菩提寺(父方)の墓参りに行く予定でいるので、そのときはまた蛸屋を訪れたいと思います。2ヶ月ぐらい先の話だけど、きっとあっという間なんでしょうねぇ…。

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

 

 

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蛸屋(たこや)製菓

住所:宮城県仙台市太白区長町5-2-2

電話番号:022-248-1646

営業時間:9:00~18:30 (定休日:日曜日、祝日)

 

「忠十郎の長男は死去、次男忠治が本家、三男忠太郎が分家として長町駅前に蛸屋を出店。その他長女が南町、五男正志が日本橋に蛸屋を出店。

本家は九代目忠治、十代目高明にて閉店。

分家忠太郎の三代目、蛸 秀樹が十一代目となります。(現在は長町駅前店のみ)」

 

先述した蛸屋の由緒書きにもあったとおり、本店は蛸屋の“分家筋”に当たる。

 

女将さんとおぼしき店員さんの商売っ気のなさが不安…と先ほどは書いてしまったが、肝心の和菓子の味は間違いなく「一級品」であり、この味を一個150円ほどで楽しめる長町周辺の住民はいいなぁ…と、うらやましく思ってしまう。

 

江戸時代から連綿と続く和菓子屋でありながら、そのつつましさから、いつまでも後世に語り継ぎたいなぁと思うのだが、まもなく平成の世が終わり、その後どうなるのか…、当事者ではないものの非常に気がかりである。

 

 

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↑長町三丁目(現「蛸屋製菓」から通りを400mほど北上した辺り)にあった、在りし日の「蛸屋老舗」。重厚感を感じる木造建築の建物が、丸ごとタイムスリップでもしてきたかのように、現代の商店街にドン!とそびえ立つ様はすごく印象的だった。

(ネット上で一生懸命探したが、建物が潰されてから既に30年近く経つため、蛸屋老舗の画像はこれぐらいしか見つけることができなかった。「ディスカバーたいはく」さん、画像を拝借させていただきます。)

 

(参考)

www.taihakumachikyo.org

 

…さて、ここからは昔話をしよう。

 

平成4年(1992年)に十代目の高明氏が急死したことで、蛸屋老舗のレシピの殆どが失われてしまった(後継されなかった)。

 

特に、店先のガラスと木材で組まれた簡素なケースに並んで売られていた自家製の「菓子パン」は独特の焼き上がりと食感で評判の味だった。(当時では珍しい「ぶどう酵母」を使ったパンだったのではないか?と言われているが、真実は闇の中である)

 

 

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↑画像のパンはイメージです。

ショーケースの中には、「あんパン」「クリームパン」「メロンパン」の定番の菓子パンのほか、ちょっと変わったところだと「レモンパン」など、常時7~8種類くらいの菓子パンが並んでいた記憶がある。

自分が小学生だった当時、月1~2回ぐらい通っていた耳鼻咽喉科や小児科がここ長町にあった関係で、診察が終わった後に、よく診察を我慢したという「ご褒美」の名のもと、蛸屋老舗でおやつの菓子パンを母親に買ってもらったことを思い出す。

 

 

本来11代目になるはずだった、10代目高明氏の息子さんや娘さんもいるにはいたが、当時はまだ子どもであり、とてもじゃないがお店を継げる状態ではなかったという話や、「蛸(たこ)」という独特の癖がある苗字ゆえに、その息子さんや娘さんが学校でいじめにあっており、自分の苗字に愛着が湧かず、むしろ疎(うと)ましい、家業の和菓子屋なんて嫌いだ!とすら思っていたらしい…という悲しい話を聞いたこともある。1980年代と言えば、コメディアンの「たこ八郎」氏がテレビで活躍しており、もしかすると、その影響も強かったのかもしれない。

※「たこ八郎」氏自身も宮城県仙台市の出身ではあるが、芸名は自宅近くの行き付けの居酒屋「たこきゅう」から採ったということなので、ここに出てきた「蛸屋」さんとは一切関係ない。悪しからず。

 

十代目(高明氏)の死去に伴う、長町三丁目の「蛸屋老舗」の急な閉店・廃業は、(長町周辺の)仙台市民に大きな驚きと動揺をもたらしたのは言うまでもない。

 

たらればの話になるが、蛸屋製菓の和菓子を食べるにつけ、10代目の高明氏がもう少し長生きしてくれていたら…、高明氏と一緒に菓子・パン作りに勤しむ職人さんがいて、レシピがちゃんと引き継がれていたら…、10代目の息子さん、娘さんがもう少し早く成長していたら…(家業を恨んでいたというので難しかったかもしれないが…)と、思わずにはいられないのである(泣)

 

人の移動により、残念ながらアラフォー以上の仙台市でも、あの「蛸屋老舗」の存在を覚えている人は少なくなってきている。

 

だが、お店がなくなって30年が経とうとする今でも、「蛸屋老舗」の菓子パンは日本一の味だったと考えているのは、きっと私だけではないだろう。

 

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↑おまけとして、お店を盛り上げるべく店先に貼られた、「似顔絵(誰だこれ?)」と「4コマ漫画」をば。

 こんな風に、お店(蛸屋)のことを大事に思ってくれる人が少しでも増えてくれたらいいなぁ、と思います。

市民ご用達のたこ焼き~両国屋(山形県山形市)、あじまん(山形県天童市)

以前、別の記事で、市民ご用達のケーキ、シュークリーム~欧風洋菓子ローリエさんを取り上げたことがあったが(ブログ開設以来、そこそこアクセス数が多くて人気のテーマだったこともあり)、今回はその対象を「たこ焼き」としてみた。

 

夏場の暑い間はさすがに暑苦しくて、「たこ焼き」を食べる機会が少なかったもんで、テーマにすること自体、思いつかなかったのでねぇ(笑)

 

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全国的に名前が知れているたこ焼き屋といえば、おそらくは「築地銀だこ」さんか「たこ家 道頓堀くくる」さん辺りになるだろう。

 

もちろん、イオンショッピングモールに行けば、ここ山形市であっても「築地銀だこ」さんのたこ焼きは購入が可能である。

 

だが、山形市民がおやつや手土産によく買うお店ということで、今回は南原町と七日町の大沼デパートに店舗を構える「両国屋フーズ」さんをまずは取り上げてみようと思う。

 

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↑旗艦店的存在の「寿町店」。平日の15時以降~夕方にもなると、学校帰りとおぼしき親子連れや中高生などの姿がよく見られる。理由は分からんけど、小腹が空いたときの「たこ焼き」って美味しいんだよなぁ(笑)

 

ここ両国屋さんも“昭和”の色を強く残す、昔ながらの雰囲気がプンプンと漂うお店である。

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↑ガラス越しに、パートのおばちゃんが熟練の技で、次々と鉄板の型に生地を流し込んでいく姿などを見ることができる。秋から春にかけては外気温が低いからまだ我慢できそうだが、夏場は熱気で厨房での調理は大変だろうなぁと思わされる。

 

縁日や花火大会の屋台でつまむような、ソースを使ったちょっとジャンクな食べ物(たこ焼き、焼きそば、フライドポテト、ソフトクリーム)が、いつでも手軽な価格で食べられる常設店舗とでも言ったらいいだろうか。

(昔はこういう食べ物を、個人経営とおぼしき、夫婦で営業する小さい商店が学校のそばとかで売ってたような記憶があるんですけどねぇ…)

 

かくいう自分はというと、金曜日の夜とかにフラリと立ち寄って、たこ焼きと焼きそばを晩酌の肴、アテとして購入することがほとんどだったりします(笑)

不思議とたまーに、「たこ焼き」が食べたくなる日ってのがあるんですよねぇ…。

 

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この日、給料も無事支給されて、この1ヶ月頑張った自分に何かご褒美でも…などと考えていた自分は、たまたま両国屋(寿町店)さんの前を通りかかった。

 

 

そういや、ここしばらく「たこ焼き」も食べていなかったっけなぁ。

たまにはたこ焼きでもつまみながら、缶ビールで一杯飲るとするか…っ!

 

ということで、駐車場に空きがあるのを確認して、いそいそと両国屋の店内へ。

 

メニューには「しおタコ」「ねぎタコ」「ピリマヨ」「マヨタコ」など、色々な味のたこ焼きが載っているが、余計な味はいらないと思っている派の人間なので、選ぶのはいつもスタンダードな「たこ焼き(オリジナルソース付き)」一択である。

  

「すみません、たこ焼きを3箱ください」

「はい、たこ焼きを3箱ですね。焼き上がりまで少々お時間を頂戴いたしますので、どうぞ座ってお待ちください。どうもありがとうございますー!」

 

財布の中から、前回のたこ焼き購入時にもらった「50円割引券」をゴソゴソと取り出しながら会計を済ませる(半年に1回くらい財布の中身を整理していて、この割引券の存在を意外と忘れていて、有効期限内に使い損ねたりするのが悔しかったりするんだよなぁ…(苦笑))

 

たこ焼きの出来上がりを待つまで、イスに腰掛けて他愛もないことを考えながら、何となくボンヤリとした時間を過ごすのがすごく贅沢で幸せな時間である。

 

 

…今夜はたこ焼きをつまみながら何の本を読もうかな。

あ、そういえば今夜は飯塚のミッドナイトオートレースもあるんだったっけな。

ジャパンネットバンクの銀行口座に入金しておかないとなぁ…

 

「はーい!お待たせしました。こちら、たこ焼き3箱ですねー。」

「うん、どうもありがとう」

 

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アツアツの熱気をはらんだたこ焼き3箱の入ったビニール袋を片手に、私は店を後にするのであった。

 

 

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↑家に帰って早々、さっそく開封された両国屋の「たこ焼き(8個入)」(380円(税込))

1個1個はやや小ぶりながらも、モチモチ・ミッチリと中身が詰まっていて、1箱食べるとそれなりに食べ応えがある。関西風のたこ焼きとは違い、小麦粉の味が強く団子っぽいのが山形風なのだろうか。タコそのものは「1粒」というか「1欠片(かけら)」というか、他のたこ焼き屋の物と比べると小さい気がするが、そこはご愛嬌だろう(笑)オリジナルソースがちょっとピリ辛で個人的には好きな味である!

 

なお、今回は食べていないが、一番人気という「マヨタコ」は、マヨネーズが入ったことでこってり、かつまろやかな味わいになっていて、冷めても美味しい一品ですよ。

 

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さて、先述した両国屋フーズの本部は、実は山形市のお隣、天童市にある。

そして、天童市にはもう一つ、その会社本部を置く「あじま」という東日本ローカルな大判焼きの老舗チェーンがあったりもする。

 

スーパーマーケットやホームセンターの一角にスーパーハウスがあって、そこで秋~春までの約半年だけ期間限定で、大判焼き通称「あじまん」)とたこ焼き通称「たこポン」)とパック詰めのあんこの3種類だけを販売しているというお店である。

 

山形県内だと、スーパーマーケット(ヤマザワ、おーばん、マックスバリュ、郷野目ストア、Aコープ)、ホームセンター(コメリ、サンデー、ダイユーエイト)に行くと、ほぼ必ずといっていいほど見かける存在でもある。

 

午後の店先を覗いていると、主婦や爺さん・婆さんが買物ついでに、茶飲みのおともや孫へのおやつなどに大判焼きをよく買っていく光景を目にする。

 

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大判焼きあじまん)(あんこ、カスタードクリーム)は1個105円(税込)で、地元テレビ番組とのタイアップ企画などにより、季節限定や期間限定のオリジナル味(抹茶ほか)のあじまんが販売されることもある。

 真ん中のつなぎ目をみて、あんこかカスタードクリームかのどちらかを確認する。何も考えずにかぶりつくと、アツアツのカスタードクリームがつなぎ目からデロンと手にこぼれ出し、熱い思いをすることがあるので注意したい。ι(´Д`υ)アツィー

 

 

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たこ焼きたこポン)は5個入が250円10個入が500円(いずれも税込

キャベツがふんだんに使われているのが特徴。削り節がかけられていることもあって、関西風お好み焼きっぽい感じもする。タコは大ぶりなものがしっかりと入っていて、10個も食べると昼食にはちょうど良いぐらいお腹いっぱいになることも(笑)

個人的にたこ焼きを食べるならば、味と価格のバランスからは「たこポン>両国屋>築地銀だこ」という順位をつけるだろうか。

 

こちらの粉物も山形市民には顔なじみの食べ物であり、秋~春にかけて、こたつの中でお茶と一緒にゆっくりとおやつとしていただくのがよく似合う。季節の風物詩と言えるだろう。

 

子どものこづかいでも買えるぐらいに安いので、個人的には小腹が空いた外回りの時とかに温かいお茶と一緒に食べることが多いですねー(笑)

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

 

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両国屋フーズ寿町店(たこやきハウス)

住所:山形県山形市南原町2-8-1

電話番号:023-624-0364

営業時間:9:00~21:00 (定休日:年中無休)

ホームページ:

www5.plala.or.jp


お店のホームページによれば、昭和61年にマヨタコを発売~などとあるので、おそらくは40年以上営業を続けている山形市内では古参の軽食店である。

 

市内の高校や大学が、文化祭開催時にパンフレットや小冊子を作成する際に市内の企業へ広告スポンサーを募っているが、その協賛企業の広告を見ていると、ここ両国屋フーズ(たこやきハウス)の名前も必ず載っているぐらい、市民には小さい頃から馴染み深い存在のようである。

 

ちなみに、たこやきは原材料(たこ、小麦粉)価格高騰のあおりを受けて、2014年4月に一箱330円に、2018年11月に一箱380円に値上がりしているという。薄利多売の商売で経営環境は厳しいかと思うが、こづかいの小銭を握りしめて、たこ焼きを買いに来る子どもたち(特に中高生)の胃袋を満たし続ける、街の軽食屋として今後も頑張ってほしい。

 

 

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あじまん(コメリ上山店敷地内)

住所:山形県上山市千石字梅ノ木770

営業時間:10:00~18:00 (定休日:年中無休)

※東北地方6県のほか、新潟県、北関東(茨城、群馬、栃木)、関東(千葉、東京、埼玉)の東日本に約300店舗を展開とのこと(平成31年1月現在)

 

ホームページ:

ajiman.co.jp

 

ホームページを見るかぎり、こちら「あじまん」さんは昭和40年創業ということで、両国屋フーズさんよりも年長の老舗企業ということになる。

 

長らく「山形ローカルの大判焼き」として営業していたが、平成に入ってから、ジワジワと隣県(秋田、新潟、宮城、福島)に根を張るように進出し、平成31年現在では東北地方(+新潟県)及び北関東(茨城、群馬、栃木)や関東(千葉、東京、埼玉)にネットワークを張る一大ローカルチェーン(約300店舗!)として君臨している。

 

もしかすると、このブログ読者の中にも「あじまん」「たこポン」を知っているよー!という方もおられるかもしれませんね。

 

なお、「あじまん」の名前の由来は、『味自慢』の商品にしたいという意図があったからだそうですよ。間違っても「あ○まん(放送禁止的用語)」とか言ったりしないように!(笑)

体調下り坂…からのようやくの谷底脱出:「陣中」さんの満福牛タン弁当(宮城県名取市)

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年明け早々(1月第2週はじめ)に「インフルエンザA型(検査キットによる確認は未実施も、症状(急性発熱)からしておそらくA型と判定)」を発症して以来、成人の日(14日)の3連休ぐらいまで安静を強いられていたのは、過去の当ブログでご報告させていただいたとおりである。

 

その後、酷かった咳もおさまりはじめて、ようやく体調が落ち着いてきたかなーと喜んでいた折り、1月第4週になって、再びノドに痰がからみ始めたり、鼻水・微熱(36℃台後半~37℃台後半)が出てきたり、しまいには少し動いた(数百mを歩いたり、一気に5階まで階段を上がったりした)だけでゼーゼーと酷く息切れしたり、夜寝ていると全身とシーツにびっしょりと寝汗をかくような日が続いたりと、体調は悪化の一途をたどる一方となった…(泣)(´・ω・`)<オレガ イッタイ  ナニシタッテ イウノヨ…

 

 

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う~む、とてもじゃないがこれでは落ち着いて眠ることなんてできんぞ…

 

当然ながら、この間の食欲はほとんど0に近く、口にできたのは自宅に非常用食料として買い置きしておいたドラッグストアPB商品の「栄養ゼリー」や「果物の缶詰」、実家から送られた「みかん」や「スポーツドリンク」、「お茶」ぐらいのもの。お腹こそ下してはいなかったものの、固形物による普通の食事は全然摂れないというありさまであった。

 

 

自分で車を運転して、10キロほど自宅から離れたかかりつけ医(内科)のところへ行くだけの体力や気力ももうないので、ただただ寝室の煎餅布団に突っ伏して、わが身に体力が戻るのを祈るだけ…

 

(←今現在、自己診断では↓だったのではないかと推測しているが、その真実やいかに?!

◎(本命)風邪→肺炎になりかけてた(?)、

○(対抗)実はインフルエンザB型(?)にかかってた、

▲(単穴)心臓肥大による心不全(?)か何か

 

ただ、ここまで追い込まれていたにも関わらず、まだタクシーや救急車を呼ぶほどまでではないかなーと、内心タカをくくっていたのは内緒です)

 

 

そして、ようやく今週になって、病気から全快(?)したというか、体力・気力、食欲が身体に戻ってきたような感覚になったので、日帰り温泉施設で汗を流し、このブログを更新したという次第です。

(なお幸か不幸か、年明け当初に比べて6kgほど痩せ、久しぶりに体重130kgを切るのがおぼろげながら見えてきたとのこと。やったね!(ブログ主談))

 

 

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…この日、私が住む県内は朝から大荒れの雪模様だったが、日帰り温泉施設でひとっ風呂を浴びたことでスッキリとした気分の私は、何となしに「東」を目指すことにした。

 

 

日ごろ「B級グルメ」を自称する身としては、閲覧を怠ることのできない「食・グルメ」に関するまとめサイトというものが幾つか存在する。

 

今回はその中のひとつ、「ネタりか」さんの「グルメ」カテゴリで見つけたお店が宮城県名取市内にあるということで、実際に足を運んでみることにしたのであった。

 

(参考)

ネタりか - 最新芸能ニュースや恋愛コラム、誰かに言いたくなるネタの宝庫

 

道中、あいにくの地吹雪で山形自動車道(宮城川崎IC~関沢IC間)の下りが事故通行止めになるなどして、下道(国道286号線)も影響を受けてノロノロ運転が続くという、病み上がりには少々しんどいドライブとなったが、お昼どきを少しはずした午後1時過ぎに、無事目的地へと到着することができた。

 

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山形市~関沢~笹谷峠~川崎町を越えて、仙台市内に入ってしまうと、あれだけあった雪はウソのようになくなり、こんな感じで青空が広がっているというのだから、「天気」という奴は本当に不思議である(小並感)。あと、電線や電柱に設置された電光掲示板の機械がものっそい強風で、ギシギシと音を立てて、しなりまくっていたのには正直ビビってました…。

 

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で、着いたのが、ここである。

 

工場とおぼしき建物に隣接した、スーパーハウスに毛が生えた程度のこの小っちゃなお店が、実は今回の目的地―「牛タン専門店 陣中」さんの閖上(ゆりあげ)工場直売店である。

 

 

東日本大震災でも特に大きな被害を受けた閖上地区にほど近く、住宅はまばら、県道10号線沿いというあまり目立たない場所でひっそりと営業しているこのお店が、実はとんでもなくコストパフォーマンスの良いお弁当を提供している穴場中の穴場なのだ!

 

 

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おホ〜っ、これはまた美味しそうなお弁当が揃っているじゃぁないかっ…!

しかも値段の割に牛タンのボリュームがスゴいぞっ!( ゚Д゚)

これはどれを買って帰るか、非常に悩むことになりそうだなァ…( *´艸`)グフフ

 

 

この日はとにかく風が強く、寒くて仕方がなかったので、入り口前に掲示された垂れ幕のメニューをササッと撮影して、まずは店内へ。

 

 

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券売機で食券をあらかじめ購入する形式だと事前に伺(うかが)っていたので、

(さて…、今日はどんなメニューがあるのかな…)と内心ワクワクしていたのだが、

ここでスタッフの店員さんが無常なる一言を発したのである…。

 

 

すみませーん。本日都合により、提供できるのは『満福牛タン弁当』の一種類だけとなりますー!

 

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まさかの…、ガーン↓(大ショック!)”である。

 

これは…、のっけからいきなり出鼻をくじかれてしまったなぁ…。

でも、お店の人がそう言っているのならば、こればかりは仕方がないよなぁ。

 

ということで、気を取り直して、購入するお弁当の数量だけを考えるべく、インフルその他で錆びついた頭の勘(カン)ピュータを働かせる。

 

とりあえず今から昼食に食べる分と晩飯分(?)、明日の朝飯用に食べる分(?)ということで弁当は3個購入することに(*´ω`*)

(←さすがに帰りの道すがら、職場にチラッと寄って同僚(独身男性)に1個譲ってもいいかな~と、後で思い直しましたとも…ええ。実行動には移しませんでしたがね(大笑い)(^◇^;))

 

 

お弁当が出来上がるまでの間は、別コーナーに並んだおつまみ用のジャーキーや瓶詰めの牛タンラー油などの商品の陳列を眺めながら待つことに。

 

 

 

…5分後。

 

「お待たせしましたー!満福牛タン弁当3個でお待ちのお客さまー!」

「はいはい、私ですー!」

 

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うむ、お弁当ゲットだぜ!

 

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↑これは、懐かしの「笑っていいとも」の「ウキウキウォッチング

 

そうして、出来立てのお弁当を手に、ウキウキ気分♪で車内へと舞い戻る。

 

さっそく袋を開けると、箸とおてふき、お弁当以外に、保温加工されたプラコップに半分ほど満たされた何かがある。 

 

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ほんのりと黄色く色づいた液体だけど、これは何だろう?

 

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うん、これは「テールスープ」か! 美味しいぞ!


スープ以外に白ネギやテール部分の骨付き肉が一切入っていなかったから気が付かなかったけど、ほんのりと牛テールの出汁と塩味が利いた、とっても美味しいスープだ!

 

 

そして、待ちに待った、メインの登場である!

 

 

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お弁当本体、ドーン!!!

一般的な牛タン弁当では、およそ考えられない量の牛タン!牛タン!牛タン!てんこ盛りである(笑)

綺麗に切りそろえられた肉以外に、通常はハネられるであろう端切れ肉がたっぷりと盛られているのが嬉しい!( *´艸`) 端切れ肉でも、どうせ味自体は変わらないですし♪ ちなみに有名店舗で、定食やお弁当(牛タン4~5切れ(1人前))を食べると、1000円台後半~2000円は軽く取られる計算ですが、この内容で1個1,000円(税込)というのだから、「目からウロコ状態」である!)

 

 

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では、改めて“いただきます!”

 

テールスープを皮切りに、さっそく焼きたての牛タンに箸を伸ばす。

 

 

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タン自体はアッサリと塩味が利いていて、その柔らかさと歯ごたえのバランス、かつ焼きが入ったことによる香ばしさとが相まって、これはモウたまらんな~!辛味噌を少しだけ足すと、ピリリとした唐辛子の風味が舌を、食欲を刺激してくれる!

 

これは、口にタンを運ぶ箸の勢いを、もう誰にも止めることなんてできないぞっ! 

 

 

あとはこれが自宅であれば、缶ビールかちょっといい日本酒でも呑みながら、この牛タンをつまめるんだけどなぁ…(笑)

 

でも「しあわせ♪」って、きっとこういうことを言うんだろうなぁ…

 

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…などとひとりごちているうちに、目の前にあれだけてんこもりだった牛タンも麦飯も付け合わせのモヤシの塩ゴマ油和えも、あっという間に胃袋の中にスッキリとおさまっていくのであった。

 

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あ~、久々に、とっても大満足な内容の牛タン弁当を食べることができたなぁ。 

 

 

思うに、自分がまだ10歳そこそこのガキだった頃、まだ「牛タン」というものが全国区の仙台名物になる前までは、「牛タン」っていうのはもっと安くて、土日の家庭の食卓に焼肉の部位の一種として、「おかず」のひとつとして上がってたんだよな。

 

 

それが、ここ30年ほどの間に、いつの間にやらBSE(狂牛病)の影響で牛肉類の輸入が禁止されて、ふと気が付いたら庶民の手にはなかなか届かない存在になって、贈答品として「高級品」扱いされるようになってしまってさ。でも本来はこんな感じで、もっと気軽に美味しく食べられるお肉のひとつだったはずなんだよなぁ…。

 

 

まぁ、これも時代の流れと言ってしまえば、仕方がないのかねぇ。

 

うん、でもとりあえず、また仙台に来たら、陣中さんの牛タン弁当を買いに来よう!

これだけ安くて美味しい牛タンをお得に食べられることは、そうそうないからな!

(・∀・)イイ!!お店を発見できて良かった! ( *´艸`)

 

 

 

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身も心も温かく包まれた感覚になりながら、食後の一服にペットボトルのお茶を口に含み、そして車のエンジンをかけた。

 

さーてと…、どこかに寄り道しつつ、自宅に帰るとしますかねぇ…。

 

澄み切った青空の彼方に向かって、仙台空港を飛び立った全日空の機体がグングンと上昇していく様を車窓の向こう側に見ながら、愛車のアクセルを踏み込むのだった(完)

 

 

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本日の「たまにいくならこんなお店」

 

 

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陣中 閖上工場直売店

住所:宮城県名取市小塚原字辻野27-12(宮城県道10号線「塩釜亘理線」沿い)

電話番号:022-259-4129

営業時間:11:00~18:00 (定休日:なし?)

 

店舗内は狭いものの、カウンター席が6席ほどあり、出来立てのお弁当をその場でイートインすることも可能である。

 
カーナビやgoogle mapで目標地点になるのは、仙台東部道路の「名取IC」。

 

周囲はコンビニ(ファミリーマート)や住宅がまばらに点在するのみで、他に目立つ建物もないので、そう迷うことなく来ることができると思われる。

 

仙台空港にも結構近い(←ちなみに陣中さんは、仙台空港内にレストラン、お土産品販売処の店舗を展開していたりする)ので、日中に「質よりも量」を重視して、ガッツリ牛タンを食べたい!という諸君には、ぜひこちらの工場直売店へ来ることをおススメしたい。

 

なお、店内に設置されていたパンフレットによれば、本社工場直売店仙台市宮城野区福室字御蔵前2-57-1)においても、直売店限定のお弁当をお安く販売されているというお話だったので、ご近所さんで、かつ気になる人はこちらもチェックされたし!(^◇^)/

 

ホームページを見るに、仙台牛タン界隈の中では比較的新参で、今一つ知名度はないかもしれないが、今後も進んで購入して、応援していきたいお店の一つである。

 

(参考)牛タン専門店 陣中